月山神社(山形)へのアクセスは?本宮への開山期間や御朱印も紹介
山形の月山神社は、昔から修験道を中心とした山岳信仰の場となっていて、亡くなった人に会える場所とされています。この記事では、山形の月山神社へのアクセス方法を紹介しました。本宮への開山期間や御朱印も紹介したので、ぜひチェックしてください。
目次
山形の月山神社を紹介!
山形の月山神社は、月山の頂上にある神社で、亡くなった人に会える場所とされています。
月山神社は社伝によると、崇峻天皇の第3皇子・蜂子皇子が推古天皇元年(593年)に羽黒山を開山したとされています。その後に月山を開山し、月山神社が建立されました。
崇峻天皇の第3皇子・蜂子皇子は土地の人々の面倒をよく見たと言い伝えられていて、悩みや苦しみに耳をかたむけたことから「能除仙」と呼ばれるようになったようです。
この記事では、昔から修験道を中心とした山岳信仰の場となっている山形の月山神社のアクセス方法を紹介していきます。
月山神社とは?
ここからは、月山神社とはどんな神社なのかについて詳しく紹介していきます。
出羽三山という修験道の一つ
山形の月山神社は、出羽三山という修験道の一つです。月山・羽黒山・湯殿山を合わせて出羽三山というのですが、明治時代までは出羽三山は神仏習合の権現を祀る修験道の山でした。
明治以降、月山・羽黒山・湯殿山は神山となりました。羽黒山には稲倉魂命・出羽大神、月山には月読命、湯殿山には大山祇命・大国主命・少彦名命の三神が祀られています。
開山以来、羽黒派古修験道は継承されていて、いまだに多くの方が出羽三山を信仰しています。
死者を祀る霊山
山形の月山神社で祀られている神様は、月読命です。月読命は夜や海・魂だけでなく、死後の世界を司る神様です。そのため、月山神社のある月山は、死者を祀る霊山とも呼ばれています。
現在は月読命が祀られている月山神社ですが、明治時代まで「阿弥陀如来」という仏様が祀られていました。「阿弥陀如来」は、無限の寿命を持つことから無量寿如来とも言われる仏で、限りない光・智慧と限りない命を持って人々を救い続ける仏様です
また、人々を極楽浄土に連れて行くとも言われています。そうしたこともあり、霊山・月山神社を参拝することで、現世のありがたみを知ることができるとされています。
月山神社のご利益
月山神社のご利益について紹介していきます。月山神社には月読命が祀られているのですが、月読命は夜や海・魂・死後の世界を司る神様です。また、月読命は水を司る農業神としても信仰されています。
月山神社のご利益は月山神社前の看板にも記載されているのですが、天下泰平・国土安穏・産業発展・五穀豊穣・大漁があります。月山神社には縁年というものがあり、卯年の年に月山神社本宮へ参拝するとよりご利益があると言われています。
月山神社の見どころ
ここからは、月山神社の見どころを紹介していきます。月山神社に行く予定の方は、ぜひチェックしてみてください。
希少な高山植物の宝庫
月山神社は、希少な高山植物の宝庫です。花の百名山とも呼ばれている月山神社は、6月から8月に高山植物を楽しむことができます。
ミズバショウ・ショウジョウバカマ・エゾイチゲ・トキソウ・エゾオヤマリンドウ・サワラン・ワタスゲ・ニッコウキスゲなどを見ることができます。
また、本州では月山・尾瀬にしか自生していないことで知られているオゼコウホネなどの、希少な植物も見ることができます。
ぜひ、月山神社周辺で見ることができる高山植物をチェックしてください。
月山の八合目にある「御田原神社」
月山の八合目にある「御田原神社」は、御祭神が奇稲田姫(くしいなだひめ)の神社です。奇稲田姫は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)の妻で、稲作に豊穣をもたらす力があるとされています。
そのため、「御田原神社」のご利益は、五穀豊穣・縁結び・夫婦和合となっています。
御田原神社の周辺では、馬蹄草(バテイソウ)が多いか少ないかでその年の稲作のできを占うこともあります。
御田原神社の社殿は、月山神社の20年に1度の式年遷宮ででた古材を利用して社殿が建てられました。そうしたこともあり、月山神社の本宮まで参詣できない方は御田原神社を参拝することが多いようです。
御田原神社に参拝すると、月山神社の本宮を参拝したことと同じご利益をいただけると言われています。ぜひ参拝してみてください。
美しい湿原が広がる「月山 弥陀ヶ原」
美しい湿原が広がる「月山 弥陀ヶ原」です。月山神社に行く途中の道に、弥陀ヶ原と呼ばれる場所があります。弥陀ヶ原は、御田原神社と同じ八合目にあり、標高は1400mほどです。阿弥陀如来が祀られていたことで「弥陀ヶ原」という名前がついています。
「月山 弥陀ヶ原」は、美しい湿原が広がりたくさんの美しい花が広がっているので、パワースポットとも言われています。また後ほど詳しく紹介していきますが、月山は八合目まで車で行くことができるので、「月山 弥陀ヶ原」は高山植物に興味がある方にとても人気があります。
「月山 弥陀ヶ原」では、 ミズバショウ・ニッコウキスゲなどの高山植物を130種類以上鑑賞することができます。「月山 弥陀ヶ原」には木歩道が整備されているため、一周約60分ほどの空中の自然散策を楽しむことができます。
ただ、「月山 弥陀ヶ原」は天候によって危険な場所になるので、木歩道を歩く際は注意してください。雨が降っている場合でも、木歩道で傘を差すことはやめてください。傘ではなく、カッパなどの雨具を身に付けるようにしましょう。
また、木歩道には滑りやすい場所も多いです。そのため、「月山 弥陀ヶ原」の木歩道を歩く際にはスニーカー・トレッキングシューズを着用して歩くようにしましょう。転倒や踏み外してしまうこともあるので、サンダル・ヒール・革靴で歩くようなことは絶対にないようにしてください。
月山神社の開山期間と開山時間
月山神社の開山期間と開山時間を紹介していきます。
月山神社は、いつでも参拝することができるわけではありません。月山神社の開山期間は、基本的に7月1日から8月31日までとなっています。ただ、2019年は9月15日のお昼頃まで開山していました。
その年によって開山期間が異なるので、注意してください。月山神社本宮の開門時間は午前7時に開門し、午後4時に閉門となっています。
毎年、月山にヘリを使って月山山頂と中の宮に、神符御守であったり勤務者の食料や燃料の荷上げをしています。そして、6月下旬に月山の勤務者が昇山して、7月1日に執り行われる月山神社本宮開山祭の準備を行い、7月1日の11時から月山神社本宮開山祭が執り行われます。
御朱印も、開山した7月1日からいただけるようになっています。
月山神社へのアクセスと登山ルートを紹介!
ここからは、月山神社へのアクセスと登山ルートを紹介していきます。
八合目までは車・バスでのアクセスが可能!
月山神社は、八合目までは車・バスでのアクセスが可能です。
月山神社に登って行くためには、いくつかの登山ルート・コースがあります。そのルート・コースの中でも、羽黒山コースの場合にはJR鶴岡駅からバスで1時間半ほど乗ると月山の八合目までアクセスすることができるようになっています。
車で羽黒山コースに行く場合は、八合目に150台駐められる月山8合目駐車場があるので月山8合目駐車場を利用してください。
月山8合目駐車場にはトイレもあるので、こちらのトイレを利用することをおすすめします。
おすすめの登山ルート
ここからは、山形・月山神社のおすすめの登山ルートを紹介していきます。
【初級】羽黒山コース
最初に紹介する【初級】羽黒山コースは、岩場が多いコースとなっています。ただ、羽黒山コースは八合目まで車やバスでアクセスすることができるので、登山者も多く登りやすいコースとなっています。
月山レストハウスや月山8合目駐車場にトイレがあるので、ここで済ませておくことをおすすめします。また、月山レストハウスでは食事もできるので、こちらで食べておくと良いでしょう。
【初級】姥沢(リフト)コース
次に紹介するのは、【初級】姥沢(リフト)コースです。姥沢コースはリフトを使用するコースとなっています。JR山形駅から高速バスで1時間で月山口に到着し、そこからバスを乗り換えて30分ほどで月山姥沢登山口に着きます。月山姥沢口には駐車場があり、500台の車を駐車することができます。
また、月山姥沢登山口の近くにはペンション・宿があるのですが、この辺りの宿に宿泊していると送迎をしてくれるところもあります。姥沢コースは途中で「心臓破りの急坂」があるのですが、その坂以外は登りやすい登山コースとなっています。
姥沢コースはトイレや給水所が多く、夏スキーの入り口として利用する人も多いので混雑することもあります。
姥沢コースにあるリフト上駅から一望できる景色は素晴らしいので、ぜひチェックしてみてください。眼下には志津温泉や月山湖を見渡せます。リフト上駅を過ぎてしまうと、トイレは月山神社のある月山頂上までないので注意してください。水分補給やトイレ休憩は、リフト上駅で済ませておくことをおすすめします。
また、姥ヶ岳と月山の湯殿山口ルートの牛首へアクセスする分岐があります。ルート・コースを間違えないようにしてください。
【中級】湯殿山コース
次に紹介するのは、【中級】湯殿山コースです。湯殿山コースは起伏が激しいコースとなっています。そのため、登山者は少なめで、登山そのものを楽しみたい方におすすめです。
湯殿山コースは湯殿山神社の参拝入り口からのアクセスとなっています。湯殿山コースを行く際に注意しなければいけないのは、トイレです。トイレは、参拝入り口に付く前に済ませておく必要があり、装束場・月山神社近くの小屋以外にトイレはありません。
湯殿山コースの所要時間は3時間半ほどかかり、スタート地点にもトイレがないのでトイレを3時間半使用できないことが不安という方は他のコースを利用するようにしましょう。それだけでなく、給水所も少ないため水分をあらかじめ自分で用意して移動する必要があります。
浄身川の岩陰から湧き出ている水は飲むことができますが、給水ポイントはここくらいです。十分に注意しましょう。
湯殿山コースは、リフトを使う姥沢(リフト)コースと途中から合流します。合流までに鉄梯子が月光坂から装束場(無料の休憩施設)までの間に3箇所あり、装束場に給水所・トイレがあルため休憩することができます。
ただ、掃除がしっかりと行き届いているのかというとそうでないことが多いので、使用する場合は注意しましょう。湯殿山コースには牛首にも休憩所があるのですが、牛首にトイレ・休憩所はありません。
鍛冶小屋跡は山小屋ですが、現在閉店しているため、この場所のトイレや給水スポットを利用することはできません。
湯殿山コースは足元が滑りやすい場所が多いので、ストックやトレッキングポールは両手用のものを使用することを強くおすすめします。新緑と紅葉の木々の変化と植物の移り変わりを楽しめるコースで、紫灯森ではシラネアオイを、山頂ではクロユリなどを楽しめます。
植物が好きな方は、ぜひ湯殿山コースを登ってみてください。
【中級】岩根沢口コース
次に紹介するのは、【中級】岩根沢口コースです。
岩根沢口コースは、静寂なブナ林と森林限界の大草原を楽しめるコースとなっています。湯殿山神社の摂社・岩根沢三神社がある山形の岩見沢から月山神社のある方へアクセスするルートです。5時間かかるルートではありますが、車で短縮できるルートもあります。
岩根沢口コースは、トイレと給水所が少ないので、登山初心者の方は避けると良いでしょう。また、岩根沢登山口には駐車場がありますが、5・6台しか駐車するスペースがありません。
岩根沢登山口の駐車場が満車だった場合には、他の駐車場所を使用するようにしてください。
【上級】本道寺口コース
次に紹介するのは、【上級】本道寺口コースです。本道寺口コースは登山上級者向けのコースですが、ブナ林の中を歩くコースで道は緩やかです。それでも上級者向けの理由は、残雪が多く、月山神社がある頂上まで7時間以上かかるためです。
清川行人小屋から月山神社のある月山の頂上までトイレがなく、給水所も清川行人小屋しかありません。そのため、登山上級者でないと、ペース配分が非常の難しいコースなのです。
本道寺口コースの登山道には、ロープと岩のペイントの目印があります。ただ、7月くらいまで残雪が多いので、この時期は要注意です。
森林地帯から高山帯まで様々な変化を楽しめる静かなコースなので、登山上級者の方はぜひ登ってみてください。
【上級】肘折口コース
次に紹介するのは、【上級】肘折口コースです。肘折口コースは、月山神社のある本宮を目指すルート・コースの中で一番時間がかかるコースとなっています。
肘折口コースの登山口から月山神社の本宮まで、なんと9時間以上もかかります。ただ、登山道はしっかりとしていて、清川渓谷の急斜にはロープもあり、道に迷う心配はありません。時間がかかるということで上級者向けになっています。
肘折口コースは、月山神社までの登山中に、高山植物を一番楽しめるコースになっています。山頂の大地には、クロユリ・ハクサンイチゲなどが咲いています。春から秋までお花を楽しむことができます。
肘折口コースの登山口には駐車場があり、10台分の車を止めることができる駐車場があります。念仏ヶ原湿地で見ることができる黄葉も素晴らしいので、ぜひチェックしてください。
参拝には登山装備で行こう!
これは、月山神社まで登山する方に絶対に守って欲しいのですが、参拝には登山装備で行くようにしてください。
月山神社のある月山は、夏でも雪深い山です。7月中は残雪が多く、コースによってはアイゼンやトレッキングポールが必須になるので、事前に自分が登る予定のコースをチェックしておきましょう。
また、念のために携帯電話・スマートフォンに、救急連絡先になる消防署羽黒分署・鶴岡市立荘内病院・鶴岡警察署の電話番号を登録しておきましょう。携帯電話やスマートフォンはしっかりと充電されている状態で月山神社を参拝するようにしてください。
月山神社の御朱印
ここからは、月山神社の御朱印を紹介していきます。月山神社の御朱印をいただきたいという方は、ぜひチェックしてください。
見開きタイプの珍しい御朱印
月山神社の御朱印は、見開きタイプの珍しい御朱印です。そのため、月山神社の御朱印をいただきたいという方は、必ず御朱印帳を持っていくようにしましょう。
見開き御朱印ということで、見開きページ分空いている御朱印帳を持っていくようにしてください。当日御朱印帳を忘れてしまった場合は、月山神社で販売されている御朱印帳を購入して見開きタイプの御朱印をいただいてください。
月山神社の御朱印は、中央の「月山頂上」の文字が目立つ、大きな円の朱印です。
また、月山神社の御朱印をいただく場合には、必ずお祓いを受けてください。月山神社本宮へ参拝するためのお祓い料は500円です。
御朱印の受付時間・初穂料・授与場所
御朱印の受付時間・初穂料・授与場所を紹介していきます。
月山神社の御朱印の受付時間は、参拝時間開始30分後から終了30分前なので、朝7時30分から15時30分までを目安にしてください。
月山神社の御朱印の初穂料・値段は、500円です。御朱印の授与場所は、神社授与所です。
登拝認定証もいただこう!
山形の月山神社を参拝したのであれば、ぜひ登拝認定証もいただいてください。
月山神社の本宮まで行くと、登拝認定証をもらうことができます。これは、月山神社を参拝した証となるものです。
月山神社や月山自体がパワースポットなのですが、参拝した証も大変貴重なものです。月山神社の本宮を参拝するのはかなり大変だと思いますが、本宮まで行くと登拝認定証をいただくことができるので、ぜひ頑張って登ってください。
月山神社の基本情報
月山神社の基本情報を紹介していきます。
月山神社の住所は、山形県東田川郡庄内町立谷沢字本澤31です。拝観時間は7月から9月までとなっています。月山8合目に駐車場があり、それぞれの登山コースに駐車場があるのですが、駐車できるスペースはかなり差があります。
月山神社にアクセスする前に、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
住所 | 〒990-6609 山形県東田川郡庄内町立谷沢字本澤31 |
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電話番号 | 090-8921-9151 |
拝観時間 | 7月から9月まで |
アクセス | 【バス利用】 鶴岡駅から庄内交通バス月山8合目行きで 約1時間30分→終点下車 ※7/1から9/30までの運行 羽黒方面よりのバスの運行 【車利用】 山形自動車道鶴岡ICから 鶴岡・羽黒線~月山高原ライン経由で約28km 庄内あさひICから約30km 庄内空港から約47km |
駐車場の有無 | 月山8合目に駐車場あり |
公式URL |
月山神社(山形)を参拝しよう!
山形・月山神社へのアクセス方法や、本宮への開山期間・御朱印について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
ぜひ、アクセス方法をしっかりと事前にチェックしてから山形・月山神社を参拝してください。