チュニジアの治安は良い?悪い?チュニスなど観光や旅行で危険度や注意点も紹介
チュニジアはアフリカにありながらヨーロッパと近い国です。そのため、色んな国からの影響で治安が揺るがされるイメージがありませんか?チュニジアを旅行するときの危険度や注意点はどんなものがあるのでしょうか。チュニジアの現在の治安と一緒に見ていきましょう。
目次
チュニジアは危険?旅行前に知っておきたい治安状況
チュニジアには、チュニス旧市街やカルタゴ遺跡などの世界遺産があります。世界遺産は、観光地ともなっていますし、世界遺産を訪れることが目的でチュニジア旅行を計画する人もいます。
チュニジアは、フランスから独立し、一時期はフランスと対立関係にありました。しかし、現在はフランスとの仲も良好です。パレスチナ問題にも関わっていたため、治安が悪いイメージを持つ人もいるでしょう。
今回は、チュニジアの治安や危険情報、注意点などについて紹介します。治安が良いエリアもあるので、観光するときの参考にもしてください。
チュニジアとはどんな国?
「チュニジア共和国」は、北アフリカに位置し、アルジェリア、リビアと隣接しています。海を渡ればイタリアもあります。首都はチュニスで最大都市もチュニスです。
チュニジアの人口は約1100万人です。国民のほとんどがアラブ人であり、イスラム教が国教です。スンナ派を信仰している人が多いいます。少数ですが、ユダヤ教やキリスト教信者も存在しています。
チュニジアは、義務教育期間が長く、6歳~16歳までが義務教育です。しかし、識字率が約74%と決して高いとは言えない数字が出ています。言語はフランス語、英語を学んでいます。
チュニジアの言語
チュニジアでは、公用語がアラビア語です。しかし、フランスから独立しているため、フランス語を話すことができる国民がとても多くいます。英語が通じる場所もありますが、フランス語のほうが通じます。
フランス語が理解できれば、チュニジアでは言葉において苦労することはあまりないでしょう。しかし、日本人はフランス語もアラビア語も分からないものが多いはずです。
観光に必要になる会話だけ覚えていくと、とても過ごしやすい旅行になるでしょう。
チュニジアの通貨
チュニジアの通貨は、「チュニジア・ディナール」です。2019年12月現在の1チュニジア・ディナールは、約38円です。両替のときは、日本円からも可能ですが、米ドルがあると対応している両替所が多いので便利です。
また、ショッピングで米ドルを使用できる可能性もあります。ただ、どこでも使えるとは限らないので、チュニジアディナールへの両替は必須になるでしょう。
高級レストランや、高級品を取り扱うお土産屋さんではクレジットカードの使用も可能です。それ以外では、使用できないことも多いので、やはり両替をしておいてください。
外務省発表によるチュニジアの危険度
チュニジアの治安は、危険レベル1~危険レベル3の地域があり、全体的に悪いと言えます。危険レベル2と危険レベル3のエリアも広いので、安全な旅行がどこでもできるとは言えません。治安が非常に悪いエリアも存在しています。
チュニジアで治安を不安視させているのが、テロリストです。テロ事件が起きて負傷者や死者を出したこともあります。大規模なテロにより、非常事態宣言が現在も出されている地域があります。
イスラム過激派の組織や、武器の売人などがいる地域もあり、危険度が高まっています。また、観光できる比較的治安が良い場所でも、観光客の貴重品を狙ったスリなどが多発しています。
チュニジアの治安が悪い地域
チュニジア内で治安が特に悪いと言われている地域について紹介します。ここで紹介する治安が悪い地域には、旅行でも観光でも、どんな目的でも訪れないようにしましょう。
チュニジアで治安が悪い地域では、命に関わる事件が過去に起きています。また、これからもそのような事件が起きないとは限りません。外務省でも注意喚起が出ているため危険が多いのです。
南部砂漠地帯の一部
アルジェリアやリビアの国境付近や南部砂漠地帯の一部では、武器の密輸やテロ組織の存在があるため危険です。外務省も危険レベル3をつけています。テロリストの存在も頻繁に確認される場所なのです。
この地域は、あまりにも危険なので政府も対策を練っています。外国人観光客がこの地域に行くことはできず、行く場合には申請をしなければなりません。許可がおりないことがほとんどでしょう。
許可が下りたとしても、危険地域なので治安当局の支持に従う必要があります。勝手なことをしたときには、銃殺されることもあるでしょう。ここは色んな意味で危険な地域です。
カスリン県
カスリン県には、アルカイダに忠誠心があるテロ組織や、ISILに忠誠心があるテロ組織が存在しています。治安改善のために、テロ組織を掃討してはいますが現在も残っています。また、テロ組織はこの地域に地雷を埋めているため歩くのも危険です。
テロ組織の掃討をしていても、今でもテロ組織がいるということは、いつテロが起きるか分からない状況でもあるでしょう。カスリン県は、危険レベル3の地域です。
あまりにも治安が悪いと判断し、この地域には行かないようにしてください。
ジャンドゥーバ県
危険レベル2も危険レベル1もついている都市です。テロ組織が潜伏し、まだ若い少年が殺されたり、治安部隊への襲撃事件なども起きています。治安が落ち着いている地域もあり、危険レベルの引き下げも行われました。
しかし、人が亡くなる事件が実際に過去に起きています。危険レベル3の地域に比べたら、危険度は低いですが、それでも警戒しておかなければならないでしょう。
何よりも、テロ組織が潜伏していることが治安の悪さを物語っているのです。
チュニジアで比較的治安が良い地域とは?
チュニジアの治安が悪いということは十分に分かったでしょう。しかし、チュニジア国内でも、テロ組織に対する対策などを考えられており、治安が良い安全なエリアもできてきてはいます。
そのため、チュニジアを旅行するときには、治安が良い場所を選らんでください。観光に向いている治安が良い都市について紹介します。
チュニス市内
チュニジアの最大の都市でもあり、首都でもあるチュニスは治安が良いエリアです。チュニスはチュニジアの観光都市でもあります。人が多いため、治安当局によるテロへの警戒が強化されたことで治安が維持されています。
しかし、チュニスでも爆弾テロが起きました。治安部隊を狙ったものです。また、電車や人が多い場所ではスリやひったくりも多発しています。チュニスはチュニジア内では治安が良いものの、危険も潜んでいます。
チュニスでは、テロの標的とされがちな商業施設、世界遺産などの観光都市、電車内などにより注意しましょう。
シディブサイド
地中海の町として人気があるシディブサイドもチュニジアでは治安が良いエリアと言われています。美しい景色に圧倒され、チュニジアが穏やかな国にも感じることでしょう。
チュニジア最古のカフェと呼ばれる場所もあり、行ってみると異国を感じることができるはずです。シディブサイドは治安が良いエリアですが、スリや置き引きなどには注意してください。
スース
スース旧市街地という世界遺産があります。ビーチリゾートもあり、観光客が訪れることも多いでしょう。治安も良いので安全に過ごすことも可能です。
ただ、観光中やビーチを楽しんでいるときには、置き引き被害には注意してください。治安が良いと気を抜いてしまいます。窃盗などの軽犯罪が起きる可能性は高いので気を引き締めてください。
チュニジアでの観光客をターゲットにした犯罪
チュニジアでは、1番に気をつけたいのがテロです。しかし、テロだけに注意しておけばいいものではありません。観光客を狙った様々な犯罪が勃発しています。
チュニジア旅行において、観光客が気をつけたい犯罪について紹介します。貴重品や身を守る対策のためにもチェックしておきましょう!
スリ
人が多い場所では、スリが行われています。特に頻繁に被害が出ているのが電車の中です。チュニジアでは、電車が満員であることは日常茶飯事です。
電車を使った移動をしていると、勝手にチャックを開けられて荷物を奪われるという事件に繋がります。このようなスリ事件は多々起きているため、満員電車には注意しましょう。
ひったくり
買い物後に車に乗り込もうとしたときに、後ろから荷物を奪われるというひったくり事件もあります。ちなみに、ひったくりは電車内でも起きています。
旅行者とか外国人っぽい人の荷物は狙われやすいので注意してください。ひったくりをする相手は、いつの間にか近づいてきています。走って逃げるパターンもあるので、バイクや車両だけでなく、人にも注意しておきましょう。
置き引き
電車移動のときに、自分が座った座席の横に荷物を置いていたら誰かに盗まれていたという置き引き被害があります。盗んだ犯人が分からないということは、巧妙な手口を持っている可能性があります。
また、ビーチリゾートや、レストラン、空港などでも置き引き被害があるので気をつけてください。荷物が自分から離れると盗まれる可能性も非常に高くなるでしょう。
強盗
チュニジアでは、チュニスで人気がないところを歩いていたら強盗に襲われて貴重品を奪われたという事件が過去に起きています。
また、ホテルへの侵入強盗があります。ホテルで宿泊している部屋に荷物を置いて観光をしていたところ、戻ったら貴重品が奪われていたという旅行者もいるのです。
ホテルの屋外で寝ているときに強盗から襲われたという人もいます。強盗はとても危険なので対抗してはいけません。
両替トラブル
両替をしたところ、ごまかされるという事件もあります。このトラブルは、海外ではよくあることです。メディナというエリア周辺では、ヤミ両替もあります。
ヤミ両替は、日本人観光客はあまり狙っていないと言われていますが、声をかけられる可能性もあるので注意しましょう。
チュニジアを観光する際の注意点
チュニジアは、テロが1番怖くて、テロにさえ気をつけていれば治安が悪いとは思えないという旅行者もいます。そのため、テロ組織がいなければ治安も良好になりやすい国です。
ただ、テロ組織意外の人による犯罪も起きています。どんなトラブルにも巻き込まれないために注意したいことについて紹介します。
荷物から目を離さない
チュニスなどの観光ができる治安が良いエリアでも、スリや置き引きは多発しています。そのため、荷物は絶対に自分の手に持って自分から離れないようにしてください。
チャックを開けられて盗まれるパターンも多く起きているので、チャックの上から布が被さるタイプのバックにするとか、洋服で隠すなど持ち運ぶときの工夫もしていきましょう。
また、スーツケースなどの大きな荷物が狙われることもあるので気をつけてください。ホテルなどの手続きのときにも自分から離れないように、何度も荷物に目を向けましょう。
女性は肌の露出を控える
チュニジアはイスラム教が国教なので、肌の露出は基本的にはしてはいけません。女性は、体のシルエットが出やすい服装も着ないようにしてください。
黒のロングスカートに黒の胸元が開いていないようなロングTシャツのようなシンプルでシルエットが出ないものがおすすめです。Vカットタイプは胸元が見えるので避けるようにしましょう。
また、女性の肌の露出が高いと、観光できないスポットもあります。露出は色々と不祥事があるため最初からしないようにしましょう。露出するだけで、女性は危険度も増します。
なるべく良いホテルに泊まる
ホテルも良いホテルに泊まらないと、荷物が奪われる可能性があります。部屋の中においても安全ではありません。安全性を高めるためには、セキュリティが良い高級ホテルに泊まるべきです。
チュニジアは、物価が日本よりも安いため、高級ホテルにも比較的泊まりやすいでしょう。海外旅行なので、ホテルのランクを下げるのはおすすめできません。
口コミやトラブルをチェックして、チュニジアのホテルで良い評価がされている場所を選びましょう。ホテル内で何かあると信用度が下がり、その後の滞在にも影響が出ます。
チュニジアの治安は悪い!観光は気をつけよう!
チュニジアは、治安が良いエリアもありますが、基本的には悪い場所が多いと思ってください。危険レベル3の場所以外にもテロリストが潜伏している可能性があるのです。
そう考えると、チュニジアは全体的に治安が悪いと言えるでしょう。旅行できるスポットに訪れるときには、外務省などの危険情報をしっかりとチェックしてから行ってください。
最近起きた事件だけでなく、過去の事件もチェックすることをおすすめします。自己防衛に努めた安全な旅行を目指しましょう。そのためにも、チュニジアの情報をたくさん集めてください。