中城高原ホテルは沖縄の心霊廃墟!なぜ解体?営業当時や行き方も紹介
様々な怖い噂とその複雑な過去で、全国のオカルトファンを約40年惹きつけ続けていた沖縄の心霊廃墟中城高原ホテル。観光地のようになっていたものの、2019年に解体されることとなりました。今回は、そんな心霊廃墟の中城高原ホテルについて、細かく取り上げたいと思います。
目次
沖縄の心霊廃墟と言われる「中城高原ホテル」を紹介!
様々な理由でホテルや遊園地などの大型施設が長年放置され、心霊廃墟と噂されるようになってしまうことは全国でよくあることでしょう。
神秘性の高いスポットがたくさんある沖縄にも、心霊廃墟として長年多くのオカルトファンたちを惹きつけてきた「中城高原ホテル」があります。
様々な怖い噂が残っていた心霊廃墟ですが、多くの観光客が集まるスポットとなり、40年もの間建っていたのです。今回は、そんな沖縄の気になる心霊廃墟「」について、詳しく取り上げていきましょう。
心霊廃墟の中城高原ホテルの現在の様子は?
沖縄屈指の心霊廃墟として、全国で有名になっていた中城高原ホテルは、現在どのような状態なのでしょうか?以下では、幽霊の目撃談も多く挙がっている沖縄の心霊廃墟、中城高原ホテルの現在について、細かく解説したいと思います。
チャイナタウンとも呼ばれている
沖縄県の中城村にある「中城高原ホテル」は、1970年代に建設されたものの、ホテルとして約2年間活用された後は、そのまま2019年まで放置されてしまった心霊廃墟です。
中城高原ホテルは13世紀から琉球の歴史を刻んできた世界遺産「中城」跡のほど近くにあるため、一種の観光スポットとなり、多くの観光客が訪れています。
中城高原ホテルはかなり広大で複雑な造りとなっており、万里の長城をイメージさせる外観であることから、「チャイナタウン」とも呼ばれるようになったのです。
中城の南西にある丘の頂上に位置しているため、見晴らしのよい展望棟もあり、ホテルとして経営されていた時には、リゾートホテルとして人気を集めていました。
中城高原ホテルの敷地面積は約1万平方mとされており、その広々とした敷地内の中には17棟ものコテージが複雑な配置で建設されていたのです。また、大きなプールもあり、心霊廃墟と化す前は、かなり豪華なホテルであったことが窺えます。
廃業後にロケ地として使われたことも
チャイナタウンと呼ばれていた中城高原ホテルは、実は心霊廃墟になってしまった後に、著名な歌手のPVのロケ地として活用されてこともあるのです。その歌手とは、日本の老若男女から愛される歌姫、中島みゆきさんでした。
1996年にリリースされた中島みゆきさんの33枚目の作品、「たかが愛」のPVのロケ地に中城高原ホテルが使われたことで、より中城高原ホテルの存在に注目が集まりました。その結果、全国で沖縄を代表する心霊廃墟として有名になったのです。
次第に中城高原ホテルに訪れた人々から、幽霊に出会った、幽霊の声を聴いたというような心霊体験も報告されるようになり、よりスリリングな心霊廃墟となっていきました。
現在はホテルが解体されている
沖縄の世界遺産「中城」のすぐ近くで、長年幽霊の出る怖い心霊廃墟として放置されてきた中城高原ホテル。様々な噂が行き交い、次第に沖縄の恐ろしい観光名所のようになっていきました。
全国から廃墟ファンやオカルトファンが集まる場所となっていたものの、2019年に解体されてしまったのです。その理由には、沖縄県と中城高原ホテルの所有者との補償を巡る長年の対立が解消されたことが挙げられます。
中城高原ホテルが心霊廃墟かしてしまって以降は、沖縄県が中城高原ホテル一帯を中城公園として整備していまいた。しかし、中城高原ホテル所有者との間でホテルの補償関係のトラブルが起きていたため、中城高原ホテルの解体は後回しにされてきたのです。
しかし、話し合いを続けることで徐々にその問題が解決していき、2018年についに心霊廃墟の中城高原ホテルの解体が決定しました。
約2億円という巨額の解体費が用意され、2019年に解体作業がスタートしたのです。2020年3月頃に解体作業が完了し、現在中城高原ホテルがあった場所は中城公園の一部となっています。
解体直前には多くのファンが中城高原ホテルを惜しむ声を挙げました。その声に応えるように、地元の新聞社「沖縄タイムズ」が解体直前の中城高原ホテルの様子を写した画像や、ホテルとして営業していた頃のパンフレットなどを、貴重な資料として公式HPに掲載しています。
心霊廃墟の中城高原ホテルの当時の様子は?
2019年に解体されるまで、約40年もの間、沖縄の有名な心霊廃墟として存在していた「中城高原ホテル」は、建設当時はどのような姿だったのでしょうか?以下では、中城高原ホテルが沖縄のリゾートホテルとして建設された当時の様子も、詳しく紹介したいと思います。
中城高原ホテルの昔の姿が気になる人は、ぜひ確認して、心霊廃墟の頃の中城高原ホテルの様子と比較してみてください。
沖縄海洋博の開催に向けて建設された
五重塔や万里の長城を思わせるような、趣深いデザインの建物もたくさんあった沖縄の心霊廃墟「中城高原ホテル」は、どのような経緯で建設されたのでしょうか?
中城高原ホテルは、1955年に隣接している沖縄の歴史を伝える名所「中城城跡」が重要文化財と認められた際に、観光客を増やす目的で建設決定がなされたホテルでした。中城城跡を管理していた中城公園組合が、主催者としてその決定を下したのです。
元々は中城城跡の敷地内の中でも、特に目立つ場所に建設される予定でした。しかし、建設の計画段階で重要文化財の認定が取り消される可能性が浮上したため、中城公園組合側と琉球政府の文化財保護委員会との対立が激化します。
沖縄県民の間でも様々な意見が交わされる大問題となったものの、最後にはホテルの建設場所を城壁の外にある丘の上に変更することで決着したのです。
その頃、アメリカから沖縄が日本に返還されることとなり、返還を記念して「沖縄国際海洋博覧会」(沖縄海洋博)が開催されることとなりました。
その沖縄海洋博を盛り上げるために、1970年代に沖縄で著名な資産家であった高良一氏が、莫大な財産を使って中城高原ホテルの建設工事をスタートさせたのです。
倒産までの数ヶ月間だけ営業していた報道も
沖縄の大富豪高良一氏によって、沖縄海洋博に向けて建設が進んでいた中城高原ホテルですが、ホテルとして運営されずに廃墟化したと噂されています。沖縄の返還によって、中城高原ホテルまでの道路が文化財保護区となり、工事が予定通りに進まなくなってしまったのです。
その後、工事を請け負っていた施工会社が倒産してしまったため、中城高原ホテルは建設途中のまま心霊廃墟となるまで放置されてしまいました。
しかし、大部分の建設は完了していたため、中城高原ホテルは数ヶ月間のみ、ホテルとして運営されていたと伝えるメディアもあります。出資者である高良一氏の娘たちは沖縄タイムズに実際に数ヶ月営業していたと語っているのです。
また、一般道と中城高原ホテルを行き来する部分が、沖縄県の管理下であったことが大きなトラブルとなり、結果的にホテルは廃業となってしまったそうです。
中城高原ホテルで噂がある心霊現象3選
建設当時はゴージャスなリゾートホテルだったものの、廃墟となってからは幽霊が本当に表れるという怖い噂も飛び交っていた中城高原ホテル。以下では、中城高原ホテルに関して噂されている怖い心霊現象を、3つ具体的に取り上げていきましょう。
①泣き声が聞こえる
多くの宿泊客が訪れる予定だったものの、本格的なオープンの前に廃墟となってしまった中城高原ホテルには、幽霊の声が聞こえるという怖い噂が多数あります。その中でも、多く報告されている心霊現現象が泣き声です。
子供の泣き声らしき声が、誰もいないはずの場所でずっと聞こえてくるという怖い心霊現象です。中城高原ホテルには当時には珍しかった大きなプールがあり、数ヶ月間営業していた頃には、宿泊客から好評でした。
しかし、小さな子供がそのプールで溺れて亡くなってしまったという噂もあり、子供の泣き声は、その子供の幽霊の悲痛な叫びなのではと囁かれていたのです。
②音楽が聞こえてくる
中城高原ホテルの怖い噂には、敷地内に入ると、どこからともなくクラシック曲が聞こえてくるという噂も挙げられます。音が鳴るようなものは無いはずの廃墟の中で、優雅な音楽が聞こえてくるとかなり怖いでしょう。
ホテルとして営業していた頃に、お客さんを和ませるために流されていたクラシック曲のBGMが、廃墟となった後も人が来ると流れ出すと噂されています。
③見知らぬ男性に追いかけられる
中城高原ホテルで体験したという声が多かった怖い心霊現象には、見知らぬ男性にいきなり追いかけられるという恐怖体験も挙げられます。中城高原ホテルは廃墟と化した後、周辺のホームレスたちの寝床となってしまっていた時期もあったようです。
そのホームレスの男性が敷地内で死亡してしまい地縛霊となり、廃墟を訪れた人々を追いかけまわしているのではと噂されていました。
中城高原ホテル以外の沖縄で有名な心霊スポット3選
独特の宗教観や神秘的な観光スポットが存在する沖縄には、中城高原ホテル以外にも様々な心霊スポットがあります。以下では、沖縄で特に多くのオカルト好きが訪れている、中城高原ホテル以外の心霊スポットを3つ詳しく紹介しましょう。
戦争の激戦地だった「喜屋武岬」
沖縄県糸満市にある喜屋武岬は、沖縄本土の南西に存在する絶景の岬です。高くそびえる灯台の近くには、13世紀頃の陶磁器が発見された、沖縄の貴重な史跡具志川城跡があります。
近海には豊かなサンゴ礁が広がっており、長閑な雰囲気が流れる岬なのです。しかし、悲惨を極めた第二次世界大戦の沖縄戦の際には激戦地となってしまい、追い詰められた住民たちや日本の軍人たちが自決してしまった悲しい過去もある場所とされています。
戦後も自殺者が多数出現したり、現在も夜間には女性の幽霊が「鼻が無い」と呟きながらさまよっていたりといった怖い噂もあるのです。
住所 | 沖縄県糸満市喜屋武1156-2 |
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アクセス | 那覇空港から車で40分 |
駐車場の有無 | 有り |
心霊現象の噂が多い「大山貝塚」
沖縄の特に怖い心霊スポットには、「大山貝塚」も挙げられます。宜野湾近くで長年生きて来た先住民たちが、風葬の墓場として活用してきた貴重で神秘的な跡地です。
石灰質の岩で覆われた竪穴式洞穴の中からは、滑らかに磨かれた石斧とお盆のような遺物が発見されており、考古学的に重要な場所となっています。かつては沖縄伝統の霊能力者ユタの神聖な修行の場でもあり、日が暮れると地元の人々も避ける神秘性の高い貝塚でした。
現在も霊的なエネルギーが強い場所と噂されており、霊感が強い人が訪れると耳鳴りや金縛りになりやすいとされています。また、洞窟の中では、怖い表情の女性の幽霊が恨めしそうに見つけてくるという心霊体験談も報告されているのです。
住所 | 沖縄県宜野湾市大山富盛原18 |
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アクセス | 那覇バスターミナルからバスで30分 |
駐車場の有無 | 無し |
最恐心霊スポットで有名「SSS(スリーエス)」
沖縄で最恐と噂される心霊スポットが、「SSS」(スリーエス)です。ユタの修行場であったこのSSSは、簡素な神社のような建物と、小さい石の祠がある場所です。幽霊がかなり集まりやすく、幽霊の通り道と噂されています。
そのため、夜間には幽霊を目撃したり、幽霊に憑依されて精神的な不調に陥ってしまったりといった恐怖体験が多く報告されているのです。ちなみに、S字カーブが3つあることが、名前の由来となっています。
住所 | 沖縄県国頭郡恩納村冨着595-3 |
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アクセス | 恩納村から国道58号線を通り車で約30分 |
駐車場の有無 | 有り |
心霊廃墟だった中城高原ホテルの場所と行き方は?
沖縄で注目されている心霊廃墟「中城高原ホテル」は、沖縄県中頭郡中城村にある中城城跡公園の中にありました。現在ホテルの建物自体は無い物の、その跡地を眺めることができます。
那覇空港から車でアクセスする場合は、まず豊見城市の方向へ那覇空港自動車道を通って進み、名嘉地乗り口から沖縄自動車道に移りましょう。その後、北中城ICから一般道に降り、安谷屋交差点を目指して進むと中城高原ホテルに到着します。
住所 | 沖縄県中頭郡中城村字伊舎堂 中城城跡公園内 |
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アクセス | 北中城ICから車で約9分 |
駐車場の有無 | 有り |
切ない運命を辿った中城高原ホテルの跡地を見学してみよう
今回は、最近解体されて話題となっている沖縄の怖い心霊廃墟「中城高原ホテル」を紹介しました。歴史ロマンを感じさせる荘厳なデザインのホテルとして建設されたものの、ホテルとしての役目を果たせずに廃墟となってしまった中城高原ホテル。
興味がある人は、ぜひ中城高原ホテルの跡地を見学してみてください。