沖縄弁(うちなー)はいい言葉!にふぇーでーびるや琉球方言についても紹介
沖縄弁は独特の言葉遣いや言い回しが多いです。沖縄県は北部や南部、離島によって方言が大きく異なります。また、沖縄県に住んでいても地域や島によっては相手の言葉を理解できない場合があります。種類が豊富な沖縄弁や、知っておいて損しない沖縄の方言を詳しく解説します。
目次
沖縄方言はいい言葉!琉球方言や離島との方言の違いを紹介!
沖縄の方言は、本土の言葉と大きく異なります。パッと聞いただけでは、何の意味を指すのか分からないケースもあります。また、沖縄といっても北部や南部、さらには離島ごとに方言は違ってきます。
現地の言葉に触れることは、旅の醍醐味でもあります。沖縄県は沖縄本島内でも方言がそれぞれ異なるので、各地域で現地の人との触れ合いを楽しむことができます。
今回は沖縄の方言の意味や、離島とどれほど方言が異なっているかについてご説明します。また、覚えておくと便利な、定番の沖縄方言も併せてご紹介します。
琉球方言とは
琉球方言とは、琉球諸島で主に使用されている方言です。琉球諸島には6つの方言が存在し、「奄美語」「国頭語」「沖縄語」「宮古語」「八重山語」「与那国語」があります。その6つの方言を総称して、琉球方言と呼ぶケースが多いです。
琉球諸島は、現在の沖縄県の大部分を占めており、それぞれの島ごとに独自の方言が発展していきました。沖縄本島の人は相手の方言を聞き、「○○島出身かな?」と予想できるのだそうです。
沖縄と離島で方言が全く違う!
沖縄の方言は、沖縄県内と離島で大きく異なります。沖縄に住んでいる人でも、離島の方言はすぐに理解できません。それほど、地域や島によって方言の違いが大きいのです。
また、離島の中でも地域によって方言が変わってくるので、言葉遣いを完全に把握することは難しいです。沖縄の方言は歴史が長く、それぞれ時を重ねながら独特な変化を遂げていったのです。
沖縄に旅行した際には、沖縄本島だけでなく離島巡りをしてみると様々な方言に触れることができるので、是非おすすめです。
沖縄の方言の種類
沖縄の方言は種類が豊富なため、ひとくくりにすることができません。沖縄県に住む人にとっても、全てを把握することは非常に困難です。沖縄の方言には、どのような種類があるのでしょうか。
今回は、代表的な「国頭方言」と「沖縄方言」についてご説明します。沖縄県でよく耳にする方言なので、その特徴について見ていきましょう。
国頭方言
国頭方言(くにがみほうげん)とは、沖縄本島北部の国頭郡で話されている方言です。沖永良部方言や与論島方言、沖縄北部方言の総称を「国頭方言」と言います。
沖縄県での北部エリアには、名護市・本部町・今帰仁村などがあります。綺麗なビーチが多く、美ら海水族館もあるため、例年観光客で賑わうエリアです。
沖縄県は縦に長く、また多くの島々が周囲に点在しています。同じ大陸内でも、北部と南部によって方言に差が生じるのが、沖縄の方言の特徴でもあります。
沖縄方言(うちなーぐち)
沖縄方言のことを、「うちなーぐち」と言います。沖縄本島では、特に中南部で話されることが多い方言です。
沖縄県以外の人が沖縄に旅行した際によく耳にするのが沖縄方言です。観光地として人気が高い那覇市が南部にあたるので、沖縄県に遊びに行った際には頻繁に聞くことになるでしょう。
那覇空港が沖縄の南部エリアにあるため、沖縄県に来たらまずはじめに耳にする言葉とも言えます。
「ウチナーヤマトグチ(沖縄弁)」とは?
ウチナーヤマトグチとは、第二次世界大戦後に沖縄県で新たに誕生した沖縄の方言です。ヤマトグチは沖縄の方言で「標準語」という意味です。ウチナ―は「沖縄」もしくは「沖縄本島」のことを指します。
戦後、沖縄県の教育現場ではウチナーヤマトグチが使われていました。そのため、現在テレビや沖縄の音楽でよく耳にする方言はウチナーヤマトグチであることが多いです。
昔ながらの純粋な沖縄弁は、使用する人口が減りつつあります。沖縄県でも少子高齢化が進行し、伝統ある沖縄弁を継ぐ人が少なくなったためです。
沖縄弁でよく使う定番の方言と例文一覧
沖縄弁の中でも、特に使用頻度が高いものをご紹介します。実際に沖縄出身の歌手や芸人などがテレビ番組内でも使用していることが多いので、耳にしたことがあるかもしれません。
例えば「めんそーれ」は、沖縄弁で「いらっしゃい」「ようこそ」という意味があります。沖縄県以外の人でも、聞いたことがある沖縄弁の一つです。
また、定番の方言の他に使い方の例文も併せて解説してあるので、沖縄に旅行に行った際には是非使ってみてください。沖縄県の人と沖縄弁で交流できたら、旅の楽しさも倍増です。
「ぐゎー」
「ぐゎー」とは、小さいものを呼んだり指したりする時に使用する愛称です。漢字では「小」と書き、親しみを込めて呼ぶ時に使います。
単体で使うことはほとんどなく、「〇〇ぐゎー」のように名刺の後ろにつけて使用します。また、基本的に2文字の名詞に使われるケースが多いです。3文字以上の名刺に「ぐゎー」を使うことはありません。
若者よりは年配の方が使用することが多く、愛着のある人や物、ペットなどに「ぐゎー」を使います。「ぐゎー」が使われていると、対象となる人や物に対する想いが伝わってきます。
沖縄弁 | ちゃーぐわぁー飲むねー? |
標準語 | お茶飲む? |
「だからよー」
沖縄で日常的に使われる「だからよー」は相槌の一種です。目上の人やビジネスの場では使用しません。どちらかというと、親しい間柄で使われる言葉です。
年齢や性別問わず、沖縄では老若男女が使用しています。「だからよー」はフランクな間柄だからこそ使える非常に便利な方言です。
また、話に一旦区切りをつける際にも「だからよー」は使用されます。沖縄弁を使いこなす沖縄県民だからこそ成せる小技とも言えます。
沖縄弁 | A:今日は雨さねー B:だからよー |
標準語 | A:今日は雨だね B:そうだね・そうなんだ・だよね |
「てーげー」
「てーげー」は、「いい加減」や「適当」という意味と、「相当」「とっても」という意味を持ち合わせています。相手との関係性や状況によって、「てーげー」の意味合いは異なります。
良い意味で「おおらか」として使われることもあれば、悪い意味で「適当」「いい加減」として使われてしまうこともあります。ただ、「しょうがない」という気持ちが込められているので、沖縄県の人は言われてもあまり気に留めません。
漢字にすると「大概」になりますが、沖縄に住む人たちは小さいことを気にしないので「てーげー」な人が多いと言われています。
沖縄弁 | てーげーむぬいー てーげーがんばらないと |
標準語 | いい加減な言い方 もっと頑張らないと |
「でーじ」
沖縄弁で「でーじ」は、「とっても」「大変」という意味を指します。会話の中でも非常に頻出頻度が高く、日常的に使われている方言です。年配の方だけでなく、沖縄県の若者でも使用する人は多いです。
「でーじ」以外にも「しに」という方言が似た意味を持ちますが、ニュアンスや印象などは「でーじ」の方が良いそうです。良い意味と合わせて使われることが多い言葉の一つです。
沖縄弁 | でーじちゅらさん |
標準語 | とっても綺麗だ |
「にふぇーでーびる」
「にふぇーでーびる」は、沖縄弁で「ありがとうございます」と感謝を表す方言です。「にふぇーど」が、主に目下の人に対して使う「ありがとう」という意味を持ち、丁寧語の「でーびる」をつけることで「ありがとうございます」になります。
目上の人にも使える方言なので、年齢問わず多くの人が「にふぇーでーびる」を使用しています。沖縄県以外の人からすると、まさか感謝を表す言葉だとは想像もつきませんが、相手との関係を大切にする沖縄県民にとっては大切な方言の一つなのです。
沖縄弁 | わじゃわじゃめんそーち、にふぇーでーびる |
標準語 | わざわざ来ていただいて、ありがとうございます |
沖縄弁で注意したい誤解しやすい方言の例文一覧
沖縄弁は、パッと聞いただけですぐに意味を理解することはなかなか難しいです。また、表向きの言葉とは裏腹に意外な意味を持つ方言も少なくはありません。
聞いたことがない単語だから、という理由はもちろんのこと、そもそもの言葉の意味が沖縄県の人でないと分からないというケースもあります。
ここでは、「そんな意味があるの?」というような沖縄の方言をご紹介します。沖縄県の人から言われた際に戸惑うことがないように、あらかじめチェックをしておきましょう。
「行けたら行くさ〜」
「行けたら行くさ~」は、沖縄では日常的に使われる方言です。この言葉を聞くと、「行けるように努力する」というように聞こえますが、沖縄弁では「行かない」意味になります。
意味を理解していないと、「行けたら行くと行ったのに来ない」という状況になりかねないので注意が必要です。「行けたら行くさ~」は、沖縄弁では断る時に使う方言なので覚えておくと便利です。
沖縄弁 | 明日家に行けたら行くさ~ |
標準語 | 明日家には行きません・行かない |
「今来るよ〜」
「今から行くね」という言い回しを、沖縄弁では「今来るよ~」と言います。「行く」の意味で「来る」という言葉を使うのです。
「来る」というと「誰かが来るのかな?」というイメージを抱きがちですが、沖縄では「自分が行く」という意味の方言として使用されています。
沖縄の方言では相手を主語にしているものと、自分を主語にしているものがあります。どちらが主語として使われているのか、相手の言葉から予想することも重要です。
沖縄弁 | もう少ししたら来るさ~ |
標準語 | もう少ししたら行きます |
「ぬー」
「ぬー」には、「何よ?」「はい?」という意味があります。丁寧な言葉ではないので、親しい間柄で使われる場合が多いです。特に男性の方が使用する品頻度は高いです。
また、機嫌が悪い場合に「ぬー」が使用されることもあり、初対面の人に使うとあまり良い印象は持たれません。目上の人やビジネスの場、もしくは知らない初対面の人の前で使用することは避けた方が無難です。
「ぬー」だけで使われることもありますが、他の言葉と組み合わせて使用できる方言でもあります。
沖縄弁 | ぬーそーが? |
標準語 | 何をしてるんだ? |
沖縄弁に変換するとかわいい・かっこいい告白のセリフ2選
沖縄弁は柔らかいニュアンスが印象的で、温かみのある言葉が多いのが特徴です。そのような特徴を持つ沖縄弁での告白は、言われると嬉しくなるようなものばかりです。
沖縄ではハジカサー(恥ずかしがり屋)な性格の人が多いので、告白のセリフを聞けるのは貴重なことです。沖縄の方言で告白する際に使われるセリフについて解説していきます。
1.「とっても好きだよ、付き合って?」
沖縄弁では、「でーじ好き、付き合ってくれんかやぁ?」という言い回しになります。「でーじ」は「とっても」という意味で、沖縄の方言としてはよく使われる言葉の一つです。
また、沖縄では「一大事」のことを「いちでーじ」と表現するケースも多く、「でーじ」はそれだけ気持ちや状況の大きさを示す言葉になります。
2.「愛してるよ」
沖縄弁では、「かなさんど~」という言い回しになります。初めて聞くと、何のことを指しているのか分かりにくい方言です。
語尾を「よ」にする地域もありますが、基本的には「よ~」「ど~」のように最後は伸ばします。「愛してる」「愛おしい」という意味を持つ「かなさんど~」は、大切な人に向けて使われる沖縄の方言です。
沖縄の方言を使って沖縄県民と楽しく交流しよう!
沖縄の方言は本土と異なるものが多く、聞き慣れない言葉がたくさんあります。最近では沖縄弁を「可愛い」と捉える人も増え、じわじわと人気を集めています。
テレビでも沖縄県出身の芸能人が沖縄弁を披露する場面が多くなり、沖縄県以外の人にとっても沖縄弁は身近なものとなりました。
今回ご紹介した沖縄弁は、どれも使いやすく日常的に使用されているものばかりです。沖縄の方言を使って、沖縄県民の人と交流してみてはいかがでしょうか。