苔の森は長野北八ヶ岳・白駒池周辺にある絶景!紅葉やアクセスも紹介
長野県の白駒池周辺にある苔の森は、日本蘚苔類学会から「日本の貴重なコケの森」に選定された美しい森です。あの「もののけ姫」のモデルにもされており、時期によって紅葉など様々な見所があります。今回は苔の森のアクセス方法についても紹介します。
目次
長野にある絶景「苔の森」について紹介!
長野県北八ヶ岳にある白駒池。その周辺は「苔の森」と呼ばれており、びっしりと生えている深緑色のコケが訪れた人に癒しと安らぎを与えてくれます。緑一色のコケによる神秘的な世界はまさに絶景です。
今回は苔の森について、見頃となる時期やアクセス方法などを紹介していきます。急峻な山道を行かなくても気軽に季節の変化を楽しめる事から、登山や散策にもおすすめです。これから足を運ぶ際は参考にしてみて下さい。
苔の森とはどんな場所?
まず苔の森とはどんな場所なのかを紹介します。苔の森や白駒池の入口に一歩足を踏み入れるとコケの楽園とも言うべき光景が広がっており、そこはまるで神秘的な癒しの世界です。
苔の森には485種類ものコケが生息しているので、緑に囲まれて癒されたい人にもおすすめです。その日の天候によって表情が違っていたり、気になるコケを見つけたらそっと語りかけてみましょう。
長野県北八ヶ岳・白駒の池周辺に広がる苔の世界
苔の森は北八ヶ岳や白駒池の周辺にある広大な原生林の1つです。池までの歩道の周りは樹齢数百年となるコメツガ、トウヒ、シラビソが生えており、地上はまるで緑の絨毯を敷き詰めたようなコケが一面を覆っています。
また高山植物や大自然の織り成す季節の移り変わりを観察する場合にもおすすめです。秀峰八ヶ岳の登山やトレッキングの玄関口としても有名なので、苔の森や白駒池には気軽に足を運んでみて下さい。
苔の森の見頃の時期はいつ?
苔の森には年中コケがびっしりと生えているという訳ではなく、見頃とされる時期が決まっています。コケがびっしりと生え揃うのは6月中旬~7月下旬にかけてであり、毎月11月上旬までは楽しむ事が可能です。
こんもり成長したコケを見たい場合、7月以降に訪れるのがおすすめです。苔の森に入れるようになるのは、毎年5月下旬に開催される「苔の森開き」が行われてからなので注意しましょう。
コケの観察はルーペや虫眼鏡がおすすめ
コケは肉眼でも見られますが、ルーペや虫眼鏡を使えば更にじっくりと観察できます。遠くから見ると緑の塊だったコケもルーペを通して見れば、生き生きとした個性的な姿が見えてくるのでおすすめです。
小さな森のようなミニチュアの世界となっており、大きな苔の森の足元には小さなコケが広がっています。コケの目線になりながら覗いてみるのが観察のポイントです。
苔の森の見どころ・魅力6選!
苔の森や白駒池がある八ヶ岳は標高2,115mもあり、標高2,000m以上もある湖の中では日本一大きいと言われています。アクセス力も抜群で、駐車場から徒歩15分で行けるという点が魅力的です。
ここでは苔の森で見所や魅力的なポイントを6つ紹介します。苔の森から八ヶ岳にかけては国内で見られるコケの4分の1が自生しており、安らぎを得られる見た目から観察のしがいもあるでしょう。
駐車場から近い「白駒の森」
標高2,115mの場所にある白駒の森は、駐車場から近い距離にあります。そのため降りてからのアクセス力が抜群で、車を停めてすぐにコケを見に行けるのが嬉しい点です。
小さくて可愛いというイメージのコケですが、注意深く見てみると足元に広がるもの以外に木に生息していたり、倒れた木にしか生息しないものなど、大きさも形も種類豊富なので興味深いです。
珍しいコケが見られることも「黒曜の森」
白駒の森から小道を抜けると茶臼山や麦草ヒュッテが見え、更にそこを抜けると「黒曜の森」という樹林帯に入ります。黒曜石が大量に出てくるのが名前の由来とされているようです。
黒曜の森に入ると周りの景色も大きく変わり、多くのコケが見られるようになります。先端が束のようになったセイタカスギゴケなど珍しい品種が多く、ルーペやマクロレンズだと外観がしっかりと見やすくなります。
美しいコケの世界が広がる「もののけの森」
緑に囲まれた非常に美しい森林で、「もののけ姫」でコダマやシシ神様がいる森のモデルにもなった場所です。そのため「もののけの森」とも呼ばれており、コケに覆われた木々や岩から神秘的な雰囲気を感じさせます。
もののけの森ではトレッキングツアーも行っており、ガイドさんが歩き方などを丁寧にアドバイスしてくれます。時間や体力に応じて数種類のプランから選べるので、自分に合ったものを選びましょう。
ツアーも開催「苔の観察会」
苔の森や白駒の池で定期的に開催されている観察会であり、山歩きやコケ初心者でも気軽に楽しめます。5月下旬から10月中旬にかけて開催されており、豊かな森の自然を感じるためのイベントとしておすすめです。
北八ヶ岳にある3つの山小屋と、南佐久北部森林組合からなる北八ヶ岳苔の会が運営しています。中でも1泊2日の観察会では山小屋でのコケ談義、夕食会などにも参加できます。ただし、現在は新型コロナウイルスの影響で中止されているのでご注意下さい。
宿泊できる山小屋「青苔荘」
北八ヶ岳に立つ青苔荘は昭和38年(1963年)に建設開始、テントに寝泊まりしながら作り出しました。北八ヶ岳及び白駒池のすぐ目の前にあり、チェックインしてすぐに苔の森に行けるのが特徴です。
原生林に囲まれた静かな空間には四季折々の風景が広がり、森林浴や秋の紅葉シーズンで利用する際にもおすすめです。周辺にはリスやテンなどの小動物、ヤナギランなど山野草も生息しています。
住所 | 長野県南佐久郡佐久穂町大字八郡603 |
電話番号 | 090-1423-2725 |
営業時間・定休日 | 14:00~21:00 |
アクセス | JR中央線茅野駅より「麦草峠」行きバスに乗車、「麦草峠」下車後に徒歩30分 |
駐車場の有無 | あり |
公式URL |
お食事ならここ「白駒荘」
白駒の森を抜けて湖の岬を右回りすると、白駒荘が見えてきます。駐車場から徒歩15分という近場にあり、自然の美しさを間近で感じられる宿として好評です。また自家農園や近隣の山々で採れた食材で作る料理からも人気があります。
特におすすめなのが季節の野菜や山菜による天ぷらです。そばやご飯と合わせても美味しく食べられ、サクサクと軽い衣から1つ1つ違う風味を堪能できます。
住所 | 長野県南佐久郡小海町 |
電話番号 | 090-1549-0605 |
営業時間・定休日 | 9:00~15:00 |
アクセス | JR中央線佐久平駅より「麦草峠」行きバスに乗車、「白駒駅」で下車後に徒歩15分 |
駐車場の有無 | あり |
公式URL |
紅葉の時期は白駒の池の観光もおすすめ!
苔の森観光は紅葉シーズンに訪れるのもおすすめです。9月下旬~10月中旬にかけては鮮やかな紅葉と苔の森との組み合わせにより、自然の美しさを一層強く楽しめます。
常緑の針葉樹が多い森ですが、その周りには黄色く染まるダケカンバや赤く染まるサラサドウダンも豊富で、紅葉の季節になると持ち味を生かすようになります。青空と燃えるような紅葉の鮮やかなコントラストもお楽しみ下さい。
苔の森の場所とアクセス
苔の森へのアクセスには、都心から車だと約3時間30分かかります。その際は国道299号(メルヘン街道)沿いにある「北八ヶ岳の白駒の池 駐車場」を目指しましょう。
白駒の池の駐車スペースは200台程度ですが、休日には混雑が予想されます。そのため早めに来る事をおすすめします。また苔の森開きが済んでいるかどうか、シーズンを確認しておく事も重要です。
住所 | 長野県南佐久郡佐久穂町大字八郡 メルヘン街道 |
アクセス | 諏訪ICより車で約1時間 |
駐車場の有無 | あり |
公式URL |
雨が降っても楽しめる苔の森
苔の森は梅雨などの雨が多い時期でも楽しめます。雨に濡れるとコケは水分を含み、一層鮮やかな緑色になるので見応えがあります。その時期は真夏でも20度前後と快適な気温です。
ただし、その日は雨で足元がぬかるんで歩きにくくなっており、長靴を履いていく方が好ましいです。雨に濡れて幻想的な雰囲気が宿った苔の森を安全に楽しみましょう。
秋は苔の森散策を楽しもう!
苔の森は1年を通して楽しめるスポットですが、とりわけ紅葉シーズンの美しさは群を抜いています。散策用のイベントも定期的に開催されており、初心者でも安全に楽しめる事からおすすめです。
天気によって苔の森の風景も変化し、何度足を運んでも飽きさせないようになっています。この時期は苔の森に足を運び、トレッキングしながら神秘的な空間を楽しんできて下さい。