沖縄で星空をみよう!天体観測のおすすめスポットや星空ツアーを紹介
星を見たり天体観測に興味のある人はもちろんですが、日頃夜空にあまり関心がない人も沖縄で星空を見上げたらびっくりするでしょう。都会では見られない数々の星が満天にちりばめられているのです。沖縄は昼だけでなく、夜になったらおすすめスポットで星空を見上げてみましょう。
目次
沖縄は夜も美しい!星空を見上げてみよう
沖縄といえば、青い海と白い砂浜や照りつける明るい太陽をイメージするでしょう。もちろん明るい時間帯の沖縄も十分美しい風景が楽しめます。ところが、太陽が水平線に落ちてあたりが暗くなり始めてからの沖縄も、素晴らしい景色が見られます。
星が見えるくらいに暗くなってきたら、上を見上げてみましょう。そこには、想像以上の星達が見えるのです。
沖縄でも離島は特におすすめのスポット
沖縄本島でも市街地を少し離れれば、急にあたりが暗くなってきて星空を鑑賞するには十分な暗さが得られます。しかしながら、車が通ったり近くの家で電灯をつけたりすると思うように安定した暗闇が得られません。
そこで離島へ出かけてみると、本島で煩わされた強い光源がなりを潜めます。そして暗闇の中でじっくりと星空を眺めることができるのです。星空の鑑賞には、離島はおすすめスポットです。
日本初の「星空保護区」があるのも沖縄!
日本においては、石垣市と竹富町の申請に基づいて、2018年3月30日に八重山列島の西表石垣国立公園の陸域が日本初の星空保護区に認定されました。星空保護区には6つの区分があり認定の基準は区分ごとに異なっています。
星空保護区に認定されているのは、日本国内では沖縄だけです。なお、2020年2月時点で星空保護区の6区分合計で、世界中で130ヶ所が認定されています。そのうちの一つが八重山列島なのですから、いかにすごいことかがわかります。
星空保護区とは
星空保護区(International Dark Sky Places)はアメリカに本部を置いている民間団体の「国際ダークスカイ協会」が、光害の影響のない暗く美しい夜空を保護・保存する取り組みを行っている団体等を奨励するために作った認定制度です。
開始したのは2001年で協会の定めた基準をクリアしている団体等は、申請により認定してもらえるのです。
なお日本においては、「星空保護区」は一般社団法人星空保護推進機構の登録商標になっています。
沖縄で星空を見るときのポイント
とにかく沖縄は星空を鑑賞するには都合のよい、おすすめポイントだということは理解できました。それでは実際に沖縄で星空を見る時にはどのようなことに注意すべきでしょうか。
①沖縄の夜はハブ•虫に注意!
星空がきれいだからといって、むやみに近隣の草やぶの中に足を踏み込みと、ハブに噛まれる怖れがあります。ハブはいうまでもなく毒蛇ですので、噛まれたら命の危険があります。八重山諸島に生息しているのはサキシマハブです。
サキシマハブは全長が6cmから120cm程度で、身体の色は褐色から灰褐色、鎖状に暗褐色の斑紋が入ります。
また、ハブに出会う以外にも沖縄で星空を見る時には、虫刺されにも注意しましょう。素肌を覆ったり、虫除けスプレーで防御します。
②無駄な灯りは天体観測の邪魔に
これはマナーとして大切なことですが、誰もが上質な暗闇を求めて集まって来ています。従って、誤って灯りをともしてしまうと、周囲の人達に迷惑をかけるのです。中には時間をかけて天体写真を撮影している人もいるので、灯りは遠慮しましょう。
とはいえ、全く灯りがなければ自分も歩けませんので、小さな光源でしかも光が拡散しないようなタイプの懐中電灯を携帯していて、必要な時にだけ使用すれば問題ないでしょう。
③準備は事前にしっかりと
夜の闇の中では自由に動けませんので、予め明るい昼間のうちに星空を鑑賞する場所の下見に行っておきましょう。そしてもしも天体望遠鏡を持っているのならば、設置する位置の目当てもつけておくと夜になってから慌てなくてすみます。
また、懐中電灯や虫除けスプレーなども事前に準備しておきましょう。日の入りの時刻や当日の天候、さらに大まかな星の位置についても事前に把握しておくと安心して鑑賞できます。
沖縄のおすすめ星空スポット【沖縄本島】
ここからは、実際に沖縄のどこのスポットから星空を見上げたらよいのか、おすすめのスポットを紹介していきます。まずは沖縄本島編です。
①キャンプ場もあり設備もしっかり「国頭村森林公園」
国頭(くにがみ)村森林公園は沖縄本島の北端に近い山の中にあります。イタジイの木々に囲まれた森の中にあり、約3kmにわたる林間遊歩道も整備されているのです。野鳥のさえずりや四季折々の植物を楽しむことができます。
公園内にはバンガロー、樹上ハウス、キャンプ場が整備されています。さらにフィールドアスレチック施設もあるので、きれいな景色の中で遊べます。公園内には辺土名湖もあり、人気のスポットになっているのです。
ここならば、夜通し星空を眺めて至福の時を過ごすことができるでしょう。
住所 | 沖縄県国頭群国頭村 字辺土名1094 |
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電話番号 | 0980-50-1022 |
営業時間・定休日 | 無休 |
駐車場の有無 | 有 |
アクセス | 辺土名バス停 から徒歩で20分 |
公式URL | 国頭村森林公園 |
②サンセットから星空観察へ「万座毛」
万座毛(まんざもう)は沖縄県の中央部の西側にある国頭群恩納村の名勝地として知られています。恩納村のほぼ中央で東シナ海に面した標高約20mの、琉球石灰岩からできた絶壁で象の鼻に似た奇岩があるのです。崖の上は芝生の大地となっています。
この芝生の広場は平坦なのでこの上からならば、四方に邪魔する物はなにもなく、まずはサンセットの美しさを堪能してから、ゆっくりと天体観測ができます。ところで、万座毛という変わった名前の由来を知っていますか。
1726年に琉球王がこの地を訪ねたところ、村人が臼太鼓でクンシイ毛を披露したら感動した王がその絶景を、万人を座らせるに足りると称賛したので、万座毛と呼ばれるようになったのです。
住所 | 沖縄県国頭郡恩納村字恩納 |
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電話番号 | 098-966-1280 |
営業時間・定休日 | 無休 |
駐車場の有無 | 有 |
アクセス | 那覇バスターミナル から90分 |
公式URL | 万座毛 |
③暗すぎず子連れにもおすすめ「古宇利島」
人類発祥の地であり、神の島とも言われているのが古宇利島(こうりじま)です。透明度は他に類を見ない程のエメラルドグリーンのビーチがあり、CMによく使われているので、このビーチの風景は何度も目にしたことがあるはずでしょう。
2005年に古宇利島大橋ができてからは、車でのアクセスが簡単になったことで、多くの観光客がドライブを楽しんでいる人気スポットです。那覇からは車で1時間半で到着します。また古宇利島は車で周囲を回れば、約10分で1周できてしまいます。
ドライブの後には是非オーシャンタワーに寄りましょう。ここは海抜80mですので、周囲の絶景を楽しめ、遠く沖縄本島の大宜味村や国頭村まで見えます。星空VRやイベントも開催されており、親子連れや恋人同士での星空観測が楽しめます。
住所 | 沖縄県国頭郡今帰仁村 古宇利 |
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電話番号 | 0980-56-1616 |
営業時間・定休日 | 9:00~18:00 |
駐車場の有無 | 有 |
アクセス | 【那覇空港】 沖縄自動車道 豊見城・名嘉地IC より西原JCTにて 沖縄自動車へ 許田IC |
公式URL | 古宇利島 |
沖縄のおすすめ星空スポット【八重山諸島】
次の沖縄のおすすめ星空スポットは、星空保護区にも認定されている八重山諸島です。八重山諸島は中心となる石垣島のほかに、竹富島、小浜島、黒島、新城島(上地島、下地島)、西表島、由布島、鳩間島、波照間島、与那国島の合計12の有人島があります。
その他にも、北には尖閣諸島などの多くの無人島があるのです。面積では沖縄県全体の約4分の1に相当します。
なお、石垣島から沖縄本島までの距離は約411kmで、台湾までの距離は約277kmなので、台湾の方が近いのです。いかに南西方向にあるかが、これでわかるでしょう。
①波照間ブルーの海も美しい「波照間島星空観測タワー」
日本最南端の波照間島は遮る物のない上に、光害もないので、美しい南十字星の輝きを堪能できます。この島にある「波照間島星空観測タワー」は日本最南端の公開天文台で、4月下旬から6月中旬までは開館時間内に南十字星が観測できるのです。
3階の屋上からは昼間は波照間島の南海岸を眺望できます。また夜間は星座解説・星空ガイドが行われるのです。なお、この星空観測タワーまでは車が便利ですが、レンタサイクルでも約40分で到着できます。
住所 | 沖縄県八重山郡竹富町 字波照間3905 |
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電話番号 | 0980-85-8112 |
営業時間・定休日 | 10:00~21:00 定休日:月曜日 |
駐車場の有無 | 有 |
アクセス | 波照間港から車 で15分 |
公式URL | 波照間島 |
②日本初の星空保護区「西表石垣国立公園」
西表石垣国立公園は沖縄県西表島および石垣島とその周辺の島々、そしてその海域にまたがる国立公園です。
2018年3月30日には西表石垣国立公園の陸域が日本初の星空保護区(ダークスカイ・パーク)に認定されました。従ってここは正式に星空の観測に向いていると、公的に証明された地域となります。
思う存分星空を見上げて、天体観測にも没頭できるエリアです。
住所 | 沖縄県八重山郡武富町字 古見 |
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電話番号 | 施設により異なる |
営業時間・定休日 | 施設により異なる |
駐車場の有無 | 有 |
アクセス | 石垣港離島 ターミナルから 竹富島竹富港 黒島黒島港 西表島大原港 |
公式URL | 西表石垣国立公園 |
沖縄のおすすめ星空スポット【慶良間諸島】
沖縄のおすすめの星空スポットとして、慶良間諸島のスポットを紹介します。
①ウミガメにも会えるかも「阿嘉大橋」
阿嘉大橋は1998年6月に慶留間島と阿嘉島との間にできた橋です。この橋が出来たことによって阿嘉島は慶留間島および外地島と一続きになりました。なお、阿嘉島は座間味村の有人島の中では2番目に大きな島で、人口は264人です。
そしてこのエリアでの絶景ポイントは、島内のスポットではなくてこの阿嘉大橋の上となります。ここからの眺めは絶景で、昼も夜も楽しめます。さらに橋の上からは透明度の高い海が見渡せるので、ウミガメにも出会えるかも知れません。
住所 | 沖縄県島尻郡座間味村 阿嘉 |
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電話番号 | 無 |
営業時間・定休日 | 24時間 |
駐車場の有無 | 有 |
アクセス | 港から1分 |
公式URL | 阿嘉大橋 |
②テーブルやベンチもある「神の浜展望台」
座間味島の西側に位置する展望台からは、360度の視界が広がる人気スポットです。東シナ海に沈む夕日が美しく見える名所でもあります。眺望の中に小さな小島が見えますが、この小島はシルグスクと言う聖域です。
この展望台から星空を眺めてみましょう。
住所 | 沖縄県島尻郡座間味村 字阿真 |
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電話番号 | 無 |
営業時間・定休日 | 24時間 |
駐車場の有無 | 有 |
アクセス | 座間味港から 車で約10分 |
公式URL | 神の浜展望台 |
沖縄のおすすめ星空ツアー
沖縄にはより良く星空を鑑賞できるように、星空ツアーも組まれています。プロのガイドもあるので、初心者はこのようなツアーに参加すれば間違いないでしょう。
①プロカメラマンによる撮影あり「沖縄ナイトフォトツアー」
プロカメラマンが引率してくれる、「沖縄ナイトフォトツアー」が各種あります。一例としては当日14時59分までに予約をすると、19時から1時間おきに23時までツアーが出発します。
最小催行人数は1名ですので、中止になる心配はありません。ナイトフォトツアーの所用時間は2時間程度で、そのうち撮影時間は1時間30分程度になります。
いずれもプロのカメラマンが当日の天候を計算に入れて、撮影の解説をしてくれたり実際に写真を撮ってくれたりします。費用は6000円程度になりますが、参加した人達の評判はとても良いようです。
②専用スペースで安心「星空浴ツアー」
星空浴ツアーというプロに星空の話を聞きながら、美しい星空をゆっくり体験できるツアーもあります。例えば石垣島の星空欲ツアーの場合は、所要時間は1時間で、21時に開始し終了は22時です。
参加者は専用のリクライニングシートにゆっくりと寝ながら、ガイドの説明を聞くことができます。また、双眼鏡も無料で貸してもらえるので便利です。内容は、認定を受けた専門の星空ガイドがレーザーポインターを使って説明をしてくれるのです。
宇宙の不思議や謎、八重山の星文化、星占いなどインスピレーションを刺激する話をしてくれます。さらに天体望遠鏡を使って星雲や星団・月・惑星の観測もできます。料金は大人1名3800円です。
沖縄で満天の星空を楽しもう!
沖縄の夜空は星を鑑賞するには最適な環境になっています。一番のメリットは周囲に灯りがないということです。しかも星空保護区に指定されている地区は、積極的に光害を抑えているのですから、ありがたい限りです。
このような恵まれた環境で星空を見上げたら、今までに無い大量の星々を一気に見ることができるでしょう。世の中にはこんなにも多くの星が存在していたことを、驚きとともに発見できるはずです。
おすすめのスポットへ行けば、誰でも満足できる星空の鑑賞ができるでしょうが、もしも完璧を目指すならば、プロのガイドについてもらったら確実です。沖縄で素晴らしい星空を見て素敵な体験をしましょう。