東山魁夷の緑響くのモチーフとなった御射鹿池!青の風景の場所や美術館も紹介
長野県奥蓼科にある御射鹿池をご存知ですか?東山魁夷が描いた「緑響く」のモチーフとして有名な場所なんです。そこで今回はそんな御射鹿池について詳しくまとめました。御射鹿池とはどのような場所なのか、東山魁夷の「緑響く」が見られる美術館についてもご紹介しています。
目次
東山魁夷の「緑響く」のモチーフとなった御射鹿池を紹介!
長野県茅野市にある御射鹿池。美しい景色が見られる観光名所でもありますが、あの有名な「緑響く」のモチーフとなった池であるということをご存知でしょうか?有名な画家である東山魁夷が描いた作品を生で感じられる場所なんです。
そこで今回はそんな御射鹿池について詳しく調べてみました。「緑響く」のモチーフとなって御射鹿池とはどのような池なのか、見どころやアクセス方法と一緒にご紹介していきます。
東山魁夷の「緑響く」のモチーフとなった御射鹿池とは?
ではさっそくですが、御射鹿池がどのような池なのかを見ていきましょう。東山魁夷の作品「緑響く」のモチーフとしては有名な御射鹿池ですが、実はそれ以外の情報は知らないという人も多いはず。そこでここでは、御射鹿池についての様々な情報をまとめてみました。
どのようにしてこの御射鹿池が誕生したのか、また「緑響く」の裏エピソードなども一緒にご紹介しています。旅行に行く時に知っておくと自慢できる豆知識になっていますので、出発前にチェックしておきましょう。
CMで有名になった長野県茅野市奥蓼科にある池
今回ご紹介する御射鹿池は長野県茅野市奥蓼科にある池です。面積は約0.1haほどで、水深は約7m。そんなに大きな池ではないことがわかります。御射鹿池の周辺は、八ヶ岳中信高原国定公園に指定されておりカラマツ林が生い茂る美しい風景が広がっているのが特徴です。
またこの御射鹿池は、日本の有名な電機メーカーSHARPのテレビ「AQUOS」 のCMで起用されたことでもお馴染み。御射鹿池と木々が作り出す美しい色彩やコントラストが表現されていたのが印象的。なんとなく見たことがある風景だな、と感じていた人はこのCMが原因でしょう。
農業用のため池として使われている
そんな美しい御射鹿池ですが、実は農業用のため池として昭和初期に作られたのが始まりです。冷たすぎる八ヶ岳の水を太陽の熱で温めて稲作や農業に利用するためだったそうなのですが、現在では有名な観光名所となってしまいました。
別の用途で有名になってしまった御射鹿池ですが、農業用ため池としての役割は現在でも健在。実際にこちらの水を麓の笹原地区の農家の人は利用しています。また御射鹿池を守るため、現在でも池の周囲は笹原地区の人たちによって整備されています。
池の周りには堤防が建てられており、その中へは進入することができません。御射鹿池に入ったり、間近で見ることはできないようになっていますので注意が必要です。あまりに綺麗なので近くでみたくなりますが、観光の際にはルールを守って気持ちよく楽しむようにしましょう。
モーツァルトのピアノ協奏曲から連想して描かれた
そんな御射鹿池は、東山魁夷が「緑響く」のモチーフとした場所で有名。この作品はモーツァルトのピアノ協奏曲から連想して描いたと東山魁夷自身が語っています。
「緑響く」には一匹の白馬が描かれているのですが、その白馬が湖を横切って行った時に聞こえてきたのがモーツアルトの「ピアノ協奏曲第23番の第二楽章」だったのだとか。そんな裏エピソードが「緑響く」には隠されています。
東山魁夷の「緑響く」のモチーフとなった御射鹿池の見どころ2選!
では続いては、東山魁夷の「緑響く」のモチーフとなった御射鹿池の見どころを2つご紹介しましょう。
風景が反射して映る「水鏡」
まず最初におすすめしたいポイントは、風景が反射して映る「水鏡」です。御射鹿池といえばこの鏡のような水面が特徴。周囲の風景をくっきりと映し出す湖面は本物の鏡のようです。
このようにくっきりと反射して見えるのは、御射鹿池の水が綺麗な証拠。無風の多い早朝の時間帯は特に綺麗に反射を楽しむことができるのでおすすめです。
秋の時期におすすめ「紅葉」
続いておすすめしたいのは「紅葉」です。春には青々と生い茂っている木々を楽しめる御射鹿池ですが、秋になると一気に色づき紅葉が楽しめるようになります。
真っ赤に色づいた森は圧倒されるような迫力でついつい見入ってしまうことも。先ほどご紹介した「水鏡」でも紅葉を楽しむことができますので、紅葉の季節にも是非足を運んでみてください。
東山魁夷の作品「緑響く」が見られる美術館は?
大自然の美しさを堪能できる御射鹿池。そんな御射鹿池をモチーフにした東山魁夷の作品「緑響く」はどこで見ることができるのでしょうか?「緑響く」の実物が展示されている美術館がありますので、そちらの情報をまとめてみました。
2ヶ月に1回作品が入れ替わる「長野県信濃美術館 東山魁夷館」
「緑響く」をはじめとした東山魁夷の作品を楽しめるのは、「長野県信濃美術館 東山魁夷館」になります。こちらは長野県生まれの美術家の作品を中心に、明治・大正・昭和から今日にいたる近現代美術を、バランスよく見ることができる美術館。
東山魁夷は長野県の出身ではありませんが「緑響く」や「白馬の森」など、長野県をモチーフにした作品があるためこちらで展示されています。ましょう。
「緑響く」をはじめとした東山魁夷の作品は東山魁夷館で常時展示されているのですが、作品の内容は2ヶ月に一度全ての作品が入れ替わるようになっています。2020年度のスケジュールで「緑響く」が展示されているのは、第Ⅰ期の2020年4月9日(木)~6月2日(火)の間。
それ以降は来年度のスケジュールをチェックしないとわからないので、必ず公式ホームページを確認するか、美術館に問い合わせてから訪れるようにしましょう。
住所 | 〒380-0801 長野市箱清水1-4-4 (善光寺東隣) |
---|---|
電話番号 | 026-232-0052 |
営業時間・定休日 | 開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで) 休館日 [信濃美術館] 全館改築の為、休館中 2021年春オープン予定 [東山魁夷館] 毎週水曜日、年末年始(12/28~1/3) |
料金 | 東山魁夷館 大人 : 500 (400) 円 大学生 : 300 (200) 円 高校生以下 : 無料 |
アクセス | 【車でのアクセス】 上信越自動車道「長野I.C.」または「須坂長野東I.C.」から、長野市街地及び善光寺を目標に約30分 【公共交通機関でのアクセス】 JR長野駅善光寺口バス乗り場1からアルピコ交通バス11・16・17で「善光寺北」下車 (所要時間約15分) 、バス進行方向徒歩3分 |
駐車場の有無 | あり(現在工事中のため使用不可、近隣駐車場あり) |
公式URL |
東山魁夷の「緑響く」のモチーフとなった御射鹿池の場所とアクセス
では最後は、東山魁夷の「緑響く」のモチーフとなった御射鹿池の場所とアクセス方法をご紹介しておきましょう。
住所 | 〒391-0213 長野県茅野市豊平 奥蓼科 |
---|---|
アクセス | 【車でのアクセス】 諏訪ICから約18km・約30分 【電車でのアクセス】 JR茅野駅 →(アルピコ交通・奥蓼科渋の湯線約45分) →明治温泉入口バス停下車 |
駐車場の有無 | あり |
公式URL |
緑響くのモチーフとなった御射鹿池へ行ってみよう!
今回は東山魁夷の有名作品「緑響く」のモチーフとなった御射鹿池について詳しくご紹介しました。長野県茅野市奥蓼科にある美しい池は、もともと昭和初期に農業用のため池として作られたという衝撃的な事実がありましたが、その美しさにはなんら影響がありません。
風のない穏やかな日には御射鹿池の湖面に美しい景色が映り込み水鏡が楽しめるほか、周囲のカラマツ林は四季に合わせて様々な表情を見せてくれます。春の新緑や夏のみずみずしい緑、秋の燃えるような紅葉や冬の雪景色など一年を通して風景を楽しむことができます。
また季節だけではなく時間帯によっても様々な表情を見せてくれる御射鹿池。早朝の幻想的な風景や、昼間の晴れ渡った爽やかさ、夕暮れ時の妖艶さなど、1日の中でも様々な景色を楽しむことができます。
実際に見るだけではなくカメラにも納めたくなる美しさの御射鹿池。好みの季節や時間帯をしっかりとチェックして、お気に入りの一枚を撮影してみましょう。