沖縄・新城島(パナリ島)の観光スポット!御嶽など立ち入り禁止エリアも紹介
国内リゾート地として人気の沖縄にある「新城島(パナリ島)」をご存知でしょうか。沖縄観光の穴場スポットであり、圧倒的な美しさを誇る新城島周辺の海は「パナリブルー」とも呼ばれているほどです。今回はそんな新城島の観光スポットやタブーについてまとめてご紹介します。
目次
沖縄の秘島「新城島(パナリ島)」について紹介!
国内旅行の人気スポットとして人気の沖縄県ですが、最近特に注目を集めているのが沖縄本島周辺の離島です。その中でも穴場スポットとして沖縄好きの間で話題になっているのが「新城島(パナリ島)」です。
新城島、別名パナリ島は沖縄県民でもあまりよく知らないという人も多い謎に包まれた島ですが、周辺の海は非常に美しくダイビングスポットとしても人気が有ります。
今回は沖縄の秘島「新城島(パナリ島)」についてご紹介します。アクセス方法や観光スポット、新城島のお祭りやタブーまでまとめてチェックしてみましょう。
新城島ってどんなところ?
新城島(パナリ島)と聞いて、すぐに沖縄県の離島だと分かる人は非常に少ないはずです。まずは新城島、別名パナリ島の基本情報についてチェックしてみましょう。
そもそも新城島は沖縄県八重山郡竹富町に属する八重山諸島の島です。新城島と呼ばれていますが、1つの島ではなく「上地島」と「下地島」の2つの島の相性が「新城島(パナリ島)」なのです。
沖縄県宮古島市に属する宮古列島にも「下地島」がありますが、新城島に属する下地島は非常に知名度が低くなっています。
新城島がパナリ島と呼ばれる理由について、八重山列島の方言で「離れ」を意味する「パナリ」が語源となっているようです。
島自体は2つに分かれていますが、干潮時にはリーフが繋がり歩いて渡ることができることから「離れ」を意味するパナリを使い「パナリ島」と呼ばれるようになりました。
ジュゴンがかつて生息していた新城島
新城島は現在絶滅危惧種に指定されているジュゴンが生息していたと言われている場所です。新城島周辺の海にはジュゴンが多く生息しており、捕獲も許可されていたそうです。
新城島では捕獲したジュゴンの肉を天日干しして作った干し肉を琉球王府に献納していたという歴史も残されています。現在は絶滅危惧種に指定されているジュゴンですが、新城島周辺では現在もジュゴンの目撃情報が上がっているようです。
また、八重山列島同様に野生化したインドクジャクが島内で繁殖してしまい生態系に支障をきたしたことから、2006年〜2009年にかけてインドクジャクの駆除が行われています。
新城島の人口は10人未満?
沖縄県の周辺には大小さまざま数多くの離島があり、島によって人が住んでいるところもあれば無人島もあります。上地島と下地島の2つからなる新城島(パナリ島)は無人島ではありませんが、人口は非常に少ないです。
2016年3月31日時点で、上地島には13人、下地島には2人が住んでいるということになっています。これは住民登録上の情報で有り、実際には周辺の石垣島や西表島に住んでいるという人もいるようです。
また、新城島では1年に1度秘祭が行われており、かつて新城島で生活をしていた人々が祭りの時期にだけ新城島に戻ってくることも多いようです。
ただ、新城島で行われる祭りについては島民以外に祭りの内容が口外されないことから未だにどのようなことが行われているのか謎が多いのも事実です。
新城島へのアクセス方法
沖縄県の離島・新城島(パナリ島)は神聖な「御嶽」や「神社」があることから一般観光客向けにあちこちが開放されている訳ではありません。観光客が勝手に足を踏み入れることができないので、定期船はありません。
そんな新城島ですが、沖縄県本島や石垣島のツアー会社がパナリ島のシュノーケリングツアーや観光ツアーを用意しています。そのため、基本的にはツアーに参加することで新城島へ渡ることができます。
ここからは石垣島と西表島から新城島へアクセスする際の方法や時間についてご紹介します。
石垣島から行く場合
パナリ島に行くための定期船がないため、パナリ島へ行くにはツアーに参加する必要があります。八重山諸島の中心部である石垣島から出発するパナリ島へのツアー内容としては、パナリ島をのんびり散策するコースとシュノーケリングコースがあります。
午前9時30分に石垣港を出発し、10時過ぎにはパナリ島へ到着します。その後はツアーの内容に合わせてガイドの案内で島を散策したり、シュノーケリングを楽しむことができます。
西表島から行く場合
元々石垣島からのみの出発だったパナリ島ツアーですが、現在は西表島から出発するツアーもあります。西表島も近年人気の観光地ですので、西表島観光のついでに直接パナリ島へ足を運ぶことができるようになりました。
西表島出発の場合は、島散策とシュノーケリングのツアーになります。美しいパナリブルーの海を堪能したい人は、ぜひ西表島観光と合わせてパナリ島へ足を運んでみてください。
新城島に行くときの注意点・タブー
沖縄本島では味わうことができない昔ながらの沖縄の原風景や、日本とは思えないほどの美しい海を満喫することができる新城島(パナリ島)は、知る人ぞ知る沖縄観光の穴場スポットです。
しかし、これだけ沖縄観光がメジャーになっても未だに新城島に関する情報は少ないままです。実はこれには新城島を観光する際に必ず守らなければならない決まりがあるからです。
観光に欠かせないのが写真撮影や動画撮影ですが、新城島では写真・動画撮影が禁止されており、立ち入り禁止となっている神聖な御嶽があります。ここでは新城島に行く時の注意点やタブーについてご説明します。
撮影や録音禁止
新城島では1年に1度島をあげて「豊年祭」が行われます。その豊年祭は基本的にパナリ島の島民しか参加することができませんので、具体的にどのような祭りが行われているのかは未だに謎に包まれています。
さらに、この情報社会の中で豊年祭の全貌が明らかにならない理由の一つとして、豊年祭が撮影や録音が完全に禁止されていることがあります。
日本の奇祭の一つにも数えられる新城島の豊年祭ですが、以前島民のふりをして祭りに参加し祭りの内容を撮影しようとした記者が謎の死を遂げたという恐ろしい噂もあるほど、パナリ島の「豊年祭」を撮影することはタブーなのです。
御嶽(東御嶽・七問御嶽)は立ち入り禁止
沖縄には古くから神様の宿る場所として信仰の中心地となっている「御嶽(うたき)」があります。新城島には全部で12箇所の御嶽がありその中でも特に厳しく立ち入りが禁止されているのが「東御嶽」と「七問御嶽」です。
下地島にある「七問御嶽」には数百を超えるジュゴンの骨が奉納されていると言われていますが、立ち入りが禁止されている上に写真撮影も当然禁止のため、明確な情報がありません。
新城島の御嶽の中でも特に神聖な場所とされるのが「人魚神社」の「東御嶽(あーりいうたき)」です。一般的な神社は鳥居に名前が掲げられていますが、人魚神社にはそれがありません。
異様な雰囲気で立ち入ろうとする人を遠ざける雰囲気を醸し出しています。また、鳥居の手前には「島の住民以外立ち入り禁止および写真撮影禁止」と書かれた物々しい看板が建てられています。
東御嶽は「神様の通り道」と言われており、島民ですら基本的には足を踏み入れることがないそうです。旅の思い出を悪いものにしたくなければ、七問御嶽と東御嶽には足を踏み入れないことをおすすめします。
新城島の観光スポット
写真撮影禁止・動画撮影禁止、島の豊年祭には島民以外参加禁止など様々なタブーがある新城島ですが、完全に観光客を排除している訳ではありません。観光ツアーもあり美しい沖縄の原風景を楽しむことができます。
ここからは観光客でも足を踏み入れることができる新城島の観光スポットをご紹介します。島でのマナーさえしっかり守れば、楽しく美しい海と島の景色を堪能することができる場所です。
沖縄本島でも体験できない特別な体験をするのにおすすめの観光スポットをチェックしてみましょう。
透明度抜群のシュノーケルおすすめスポット「北の浜」
手付かずの自然が多くのこる新城島の中でシュノーケルにおすすめのスポットが「北の浜」です。波も比較的穏やかでシュノーケル初心者でも安心してスタートすることができます。
基本的に新城島でシュノーケルをするにはツアー会社のツアーに参加する必要がありますので、シュノーケル用品を持っていなくてもレンタルすることが可能です。美しい「パナリブルー」を体験できる北の浜で、ぜひ最高の思い出を残してください。
住所 | 沖縄県八重山郡竹富町字新城 |
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電話番号 | ー |
営業時間・定休日 | ー |
アクセス | 上地島桟橋近く |
公式URL | ー |
あたり一面が見渡せる「クイヌパナ」
「クイヌパナ」は、新城島の上地島にある観光スポットです。上地港から徒歩2分のところにある展望台で、石段の階段を上がると西表島や下地島など新城島の周りを一望することができる絶景スポットです。
クイヌパナから見える新城島の海はまさに息を飲む美しさでしょう。パナリ島ではクイヌパナを「恋の花」と言うことから、カップルの旅行や新婚旅行にもおすすめの観光スポットと言えます。
住所 | 沖縄県八重山郡竹富町新城 |
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電話番号 | ー |
営業時間・定休日 | ー |
アクセス | 上地港から徒歩2分 |
公式URL | ー |
のどかな牧場「パナリ牧場」
「パナリ牧場」は、新城島にある2つの島のうち下地島にある牧場です。下地島には2人の住民がいますが、この2人の住民が広大なパナリ牧場を管理しています。
美しい青い海と青々とした牧場の景色はまるで異国に来たような気分になることができるでしょう。牛たちは基本的に自由に牧場の中を動き回っています。周辺にはトイレや休憩スポットはありませんので、事前に済ませておくことをおすすめします。
住所 | 沖縄県八重山郡竹富町 |
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電話番号 | ー |
営業時間・定休日 | ー |
アクセス | 下地島桟橋から約1km |
公式URL | ー |
琉球王国時代の遠見台「タカニク」と「波照間ムリ」
新城島には琉球王国時代の遺跡も残されており、平成19年3月23日に国史跡として指定されています。指定されたのは上地島にある「タカクニ」と、下地島にある「波照間ムリ」です。
指定された「先島諸島火番盛」には、新城島の2箇所の他、「竹富島の小城盛」「黒島のプズマリ」「波照間島のコート盛」「鳩間島の中森」「小浜島の大岳」を含めた合計7箇所が含まれています。
琉球王朝時代の雰囲気を感じることができる特別な場所は新城島観光でぜひ足を運んで欲しいスポットです。
住所 | 沖縄県八重山郡竹富町字新城 |
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電話番号 | ー |
営業時間・定休日 | ー |
アクセス | 上地港から徒歩5分 |
公式URL | ー |
新城島の豊年祭とは?
住んでいる人がほとんどいない新城島ですが、かつては数百人以上が生活していた島であり、伝統的なお祭りも行われています。新城島の「豊年祭」は現在も受け継がれて毎年旧暦の6月に行われています。
豊年祭には「アカマタ」「クロマタ」という2体の神様が参加し島の豊年を祈願して舞を踊るそうです。ただ、この豊年祭については詳しい内容が未だにわかっておらず噂レベルの内容しか知ることができないのが現実です。
豊年祭のタブー
上記でもご紹介したように、新城島では1年に一度行われる祭り「豊年祭」があります。日本には各地に奇祭と呼ばれる珍しいお祭りがありますが、その中でも特に新城島の豊年祭は「日本民俗学最大のタブー」と呼ばれるほどです。
基本的に祭りへの参加が認められているのは新城島の島民のみで有り、観光客が参加することはできません。近年は観光需要が増えたことから観光客が見学できる部分もあるようですが、最も大切な儀式については未だに謎が多い祭りです。
写真撮影・動画撮影・音声録音が禁止されていますし、今後も新城島の豊年祭について詳細が動画や写真で明らかになることはほぼ無いと思われますので、いつまでも謎に包まれた祭りとして語り継がれるのでは無いでしょうか。
神秘の島・新城島(パナリ島)を体感しよう
独特の雰囲気をもつ沖縄県の神秘の島・新城島(パナリ島)は、まだまだ観光客が少ない沖縄旅行の穴場スポットです。奇祭「豊年祭」が行われる興味深い島ですが、その祭りを実際に見ることはかないません。
しかし、美しい海とのんびりと流れる時間を楽しむにはぴったりの場所です。新城島でぜひ心も体もリラックスできる時間を過ごしましょう。