青森から函館への移動方法!フェリーとJRの料金や所要時間を比較
青森から函館への移動は、簡単なようでそうでもありません。津軽海峡を挟んでいるため、隣り合わせでありながら手間も時間もかかるのです。そこでこの記事では、青森から函館へにスムーズに移動するための方法をご紹介。フェリーやJRの料金・所要時間などを比較します!
目次
青森から函館への移動方法を紹介!
青森と函館は隣り合わせでありながら、気軽に移動できる場所ではありません。青森から函館へ移動する方法は限られており、スムーズに移動したいのであれば、いかに効率よく安上がりに移動できるかどうかがカギです。
この記事では、青森から函館に移動する人に向けて、移動手段や料金など、役に立つ情報をお届けします。
青森から函館への移動方法は2つ!
青森から函館への移動する方法は「フェリー」と「JR」のみです。
青森と函館は、本州と九州を結ぶ関門橋のように道路でつながっていません。ですから、車を運転しての移動することは不可能です。
青森から函館へ移動するには、海の上をフェリーを使ってわたるか、津軽海峡の中に通された青函トンネルを通ってJR(新幹線)で渡るかの2パターンしかありません。
ここでは、青森から函館に移動する2つの方法について詳しくご紹介しましょう。
フェリーで移動する
青森から函館に移動する方法のひとつ目が、フェリーを使う方法です。青森から函館までは、「津軽海峡フェリー」か「青函フェリー」を利用します。
津軽海峡フェリーでは、青森から函館と、青森県の北部にある大間から函館の2路線が就航しています。
青森から函館までは、現在、毎日片道8便ずつ、大間から函館までは、毎日片道2便ずつ運航中です。
車で移動したい人にメリット大
フェリーのいいところは、車と人が一緒に移動することができること。
青森から函館まで、連絡橋などで道路が繋がっていれば一番早いのですが、津軽海峡には橋の建設がされないまま今に至ります。
本州と橋でつながっていないのは唯一北海道だけで、四国や九州は何らかの形でつながっています。
ではなぜ津軽海峡には、橋が架からないのでしょうか。それは、津軽海峡がほかの島と島の間に比べて広いからです。
津軽海峡の下に掘られた青函トンネルの長さは53.85kmあり、それと同等の長さの橋を架けるとなると、大変な年月と莫大なお金をかけなければいけません。
津軽海峡に橋を架けてほしいという要望は、これまでに何度も挙がっていたようです。しかし、時代が進み技術が進歩した今でもなお、実現に至っていないのです。
さて、青森から函館までは車に乗って移動することはできないものの、フェリーを利用することで車と一緒に移動することはできます。
青森から函館に車を持っていきたいという人に、フェリーは大きなメリットがあります。
運が良ければイカ漁の漁火を見られることも
夜遅い便に乗れば、夏のイカ釣りの漁火にも出会えるかもしれません。
函館といえば、イカ漁の盛んな場所。シーズン中には、函館港の沖合にたくさんのイカ釣り漁船が並びます。運が良ければ、フェリーに乗りながら函館の夏の風物詩を眺める、貴重な体験ができるでしょう。
また、朝早くには美しい水平線の景色を見られたりウミネコの鳴き声が聞こえたり、さわやかな気分で一日をスタートさせることができます。
フェリーは、のんびり旅を楽しめることが魅力。移動中にも旅の気分を満喫したいという人におすすめです。
JRで移動する
青森から函館に移動する方法のふたつ目が、JRを利用する方法です。
かつては、青森から函館まで在来線が運行していましたが、北海道新幹線が開通したことにより在来線は廃止に。
青森から函館まで移動するには、在来線と新幹線を組み合わせることが必要です。
北海道新幹線の開通で移動が快適に
北海道新幹線が開通したのは、2016年3月26日。青森から函館間に走るのは北海道新幹線「はやぶさ」で、グリーンの車両が特徴です。
はやぶさは、東北新幹線が全線開業したすぐ後にデビューした当時の最新型新幹線で、北海道新幹線が開通したことにより、東京や仙台からそのまま函館まで乗り入れています。
シートの快適さや充実した設備など、これまでに比べて格段に快適になっただけでなく、最高時速約320キロと国内最高スピードを誇り、あっという間に函館に到着します。
北海道新幹線として走行している車両にはもうひとつ、「はやて」があります。
はやては、盛岡駅・新青森駅から新函館北斗駅間で運行される列車で、最高時速は260キロです。はやぶさと変わらない快適さで、心地よく移動することができます。
青森から函館への移動方法その①フェリー
青森から函館までの移動にはフェリーとJRがあることをお伝えしましたが、ここからはそれらの移動方法についてさらに掘り下げていきましょう。
フェリーの種類には「津軽海峡フェリー」と「青函フェリー」の2つがあります。それぞれについて詳しくご紹介します。
津軽海峡フェリーを利用する場合
津軽海峡フェリーは、青森から函館に向けて毎日8便運行しています。
フェリーの種類は、青森函館間では、「ブルールミナス」、「ブルーハピネス」、「ブルードルフィン」、「ブルーマーメイド」と4種類。時間帯によって乗れる船が違います。
中でも「ブルールミナス」は、2020年6月に就航したばかりの船で、無料Wi-Fiやビューシート、ペットのためのスペースなど(ドッグルーム利用料 840円)、快適に移動することができるさまざまな設備が整っています。
大間函館間では、大函丸が出ており、こちらも無料Wi-Fiを設置。ファミリールームがあったりバリアフリーだったり、家族での移動に優しい船です。大間港からは1日2便です。
料金
津軽海峡フェリーでは、どのフェリーに乗船しても料金は一律です。乗船する等級、乗船するなどによって料金が違います。このほかに、自転車や車を乗せる場合は別途料金がかかります。
大人は12歳以上で、こどもはすべて大人運賃の半額です。
まずは【青森から函館まで】のフェリー料金です。
区分 | 等級 | A期間 | B期間 | C期間 |
---|---|---|---|---|
大人 | スイート | 5,230円 | 6,480円 | 7,430円 |
大人 | コンフォート | 3,550円 | 4,390円 | 5,020円 |
大人 | ビーシュート | 3,000円 | 3,700円 | 4,230円 |
大人 | スタンダード | 2,460円 | 3,020円 | 3,450円 |
小人 | --- | 大人運賃の半額 | 大人運賃の半額 | 大人運賃の半額 |
続いて【大間から函館まで】のフェリー料金です。
区分 | 等級 | A期間 | B期間 | C期間 |
---|---|---|---|---|
大人 | ファーストシート | 2,670円 | 3,300円 | 3,770円 |
大人 | カジュアルシート | 2,420円 | 4,390円 | 5,020円 |
大人 | スタンダード | 2,000円 | 2,460円 | 2,810円 |
小人 | --- | 大人運賃の半額 | 大人運賃の半額 | 大人運賃の半額 |
お得な割引
- インターネット予約なら10% OFF
- 同一航路で事前に往復利用の場合、 復路運賃が10%オフ(往路乗船日より14日以内)
- 学生割引10%オフ
個人で利用することのできる割引には3つあります。
インターネットがあればだれでも10%割引になるので大変お得。さらにインターネット予約で事前に支払いを済ませた場合、カウンター手続き不要の「スマートチェックイン」を利用できるので、スムーズに乗船できます。
往復利用や学生さんの利用でも10%オフになるのでぜひ利用しましょう。
所要時間
津軽海峡フェリーで青森から函館まで移動した場合、所要時間は約3時間40分。
青森の北部にある大間からの場合は片道約90分です。
津軽海峡フェリーホームページ |
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青函フェリーを利用する場合
青森から函館まで安くフェリーで移動したいなら、青函フェリーがおすすめです。
津軽海峡フェリーは個室が多いことに対し、青函フェリーは広いフロアにランダムに座るタイプ。フェリーを「移動手段」と割り切って利用する人には、とても効率がいいでしょう。
料金
青函フェリーには、現在4種類の船がありますが、唯一「はやぶさ」という船にはステートルームという個室があり、乗車運賃に1室あたり6500円(通年)の料金が上乗せされます。
大切な人と個室でゆっくり過ごしたい人におすすめです。
区分 | 10月~5月 | 6月~9月 |
---|---|---|
大人 (12歳以上) | 1,800円 | 2,200円 |
小人 (小学生) | 900円 | 1,100円 |
所要時間
青函フェリーで青森から函館まで移動した場合、所要時間は約4時間です。
青函フェリーホームページ |
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青森から函館への移動方法その②JR
青森から函館へ移動する方法の2つ目が、JRを利用するものです。
青森駅から函館駅までJRを使うのなら、在来線と北海道新幹線を組み合わせる必要があるため、乗り換えをします。
青森から函館までどうやって行けばいい?
- 【在来線】JR青森駅から新幹線の新青森駅まで「奥羽本線の特急」
- 【新幹線】新青森から新函館北斗まで「はやぶさ」か「はやて」
- 【在来線】新北斗から函館駅まで「JR快速はこだてライナー」
青森から函館までJRで行く場合は、乗り換えが必要です。
JR青森駅から新幹線の新青森駅までは、在来線の奥羽本線で行きます。
北海道新幹線で新青森から新函館北斗まで移動し、JR快速の「はこだてライナー」に乗り換えて函館駅を目指すというのが、最もスタンダードな方法です。
新幹線を利用する場合
新幹線では、新青森駅から新函館北斗まで乗車します。
北海道新幹線は、札幌まで開通する予定となっていますが、現在は新函館北斗までしか開業していません。
新函館北斗駅に到着したら、その後、在来線のJR快速函館ライナーに乗り換えて函館駅を目指します。
料金
新青森から新函館北斗まで、新幹線の乗車料金は3190円。特急料金の4000円が上乗せされ、合計で7190円です。
新幹線のお得な割り引き
北海道新幹線の運賃は「えきねっとトクだ値」や「お先にトクだ値」を利用すると安くなります。
JR東日本による「えきねっと」というサイトの会員限定サービスで、予約をすれば、最大30%割引になります。ただし予約はインターネット限定。
事前に予定が決まっているのであれば、「えきねっと」の予約サービスをぜひ利用しましょう。
所要時間
新青森から新北斗までの新幹線の乗車時間は、約1時間です。
これに在来線を加えると、乗り継ぎ時間なども含め、青森から函館まで2時間~2時間30分程度かかります。
在来線を利用する場合
2016年3月26日、北海道新幹線の開業業に伴い、新幹線を走らせるために設備更新がされ、在来線の電車が走行できなくなりました。
上野と札幌を結ぶ人気の臨時寝台特別急行列車「トワイライトエクスプレス」をはじめ、寝台列車や特急などはすべて廃止され、津軽海峡を渡る在来線はなくなってしまったのです。
ですから現在、青森と函館を乗り換えなしで結ぶ在来線はありません。
在来線を利用するのは、「青森から新青森まで」と「新函館北斗から函館まで」。新幹線は、津軽海峡を渡るための手段として使います。
料金
青森駅から函館駅まで、在来線と新幹線を組み合わせた料金は7630円です。
青森から函館までは新幹線と在来線を組み合わせなければわたることができないので、それぞれに切符を買わなくても、窓口や券売機で簡単に購入することができます。
所要時間
青森駅から新青森駅までは1駅。5分ほどで到着します。新函館北斗駅から函館駅までは2駅、所要時間はおよそ17分です。
新幹線の乗車時間が1時間程度であることを考えると、単純計算で1時間半弱で到着することになります。
しかし、在来線と新幹線の乗り換えの際、乗り継ぎのために30分以上待つことなどがあり、平均して2時間~2時間30分程度時間がかかります。
それでも、フェリーの3時間半に比べると早く到着するので、移動時間を少なくしたいという人におすすめです。
青森から函館への移動方法を比較!
青森から函館までの運賃や料金、所要時間などを比較すると、以下のようになります。
スピード重視なら【JR利用】、安さ重視なら【青函フェリー】、旅気分を満喫したいなら【津軽海峡フェリー】がおすすめです。
移動方法 | 区間 | 所要時間 | 料金 | 割引制度 |
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【フェリー】 津軽海峡フェリー | 青森から函館 大間から函館 | 3時間40分 90分 | 大人片道2,460円~ | インターネット割引(10%) 学生割引(10%) 往復割引(10%) |
【フェリー】 青函フェリー | 青森から函館 | 約4時間 | 大人片道1800円~ | 往復割引(復路運賃10%割引) 学生割引(20%割引) HPに割引チケットがある場合アリ |
【JR】 在来線+新幹線 | 青森から函館 (在来線+新幹線) | 平均2時間~2時間30分程度 ※乗り継ぎ時間も含む | 大人片道7630円 | 「えきねっとトクだ値」(最大25%割引) 「お先にトクだ値」(最大30%割引) |
青森から函館までスムーズに移動しよう
青森から函館までは、フェリーやJRを利用することで快適に移動することができます。
それぞれの移動方法にメリットやデメリットがあり、運賃や乗船料などに差があるので、自分にとって都合のいい方法を選びましょう。
お得に移動することができる各種割引もぜひ利用してください。