高雄駅が新しくリニューアル!地下化された新駅舎やアクセス方法を紹介
台湾第二の都市高雄のターミナル駅である高雄駅は、2018年にリニューアル工事が終わったばかり。日本統治時代の駅舎が入り口として再利用され、実は日本とも縁が深い駅です。 リニューアルした高雄駅の利用方法や見どころをチェックしていきましょう!
目次
長年の工事によって新しくなった「高雄駅」について紹介!
台湾南部の高雄駅は、台湾の国有鉄道である台湾鉄路管理局(台鉄)と、地下鉄の高雄捷運が乗り入れする南部随一のターミナル駅です。従来、高雄駅は在来線と地下鉄の乗り換えが不便であったり、駅構内の導線が不明確だったりと、かなり不便だといわれてきました。
2002年に改修工事が開始され、長い工事を経て2018年10月に完成し、高雄駅の在来線のホームを地下化。とても便利になりました。
高雄駅の新駅舎が地下化!
高雄駅リニューアルの最も大きなポイントは、駅のホームの地下化です。これにより、高雄駅は在来線と地下鉄との乗り換えが遠いという従来の問題点が解消され、広域交通と市内交通の連絡がスムーズになりました。地元利用者だけでなく、観光客にも嬉しい改良です。
メインホール
高雄駅の新しいメインホールは、ランダムな楕円形が細胞組織を思わせる有機的な模様が印象的です。これらの地上部分は、オランダの建築家フランシーヌ・ホウベンによって設計・デザインされました。彼女は他にオランダのデルフト駅、同じ高雄市内の衛武営国家芸術文化中心も手掛けた世界的に有名な建築家です。
急ぐ足を少し止めて、建築にもぜひ注目してみてください。
荷物預かり所
旅行の際に気になるのは手荷物預かり所。リニューアルした高雄駅では、手荷物預かり所(行李房)は「東二門(East 2)」の「服務中心(インフォメーションセンター)」の裏側にあります。大きさに応じて30-70元で手荷物を預かってもらえるので、台北からの日帰り旅行など、ホテルに預けられない場合には積極的に利用しましょう。
営業時間は7:00-22:00です。
チケット売り場・改札
地上からメインホールに降りると、左右に改札があります。どちらの改札にも自動券売機がありますが、対面の切符売り場は降りてきて右側にあります。
自動券売機には、在来線用の券売機と特急券専用の券売機があるのでお間違い無く。
自動券売機での購入が不安な方は、右側の対面切符売り場で切符を購入するとよいでしょう。駅員さんの多くは英語で対応可能です。
台鉄高雄駅の改札は2つあります。1番線は南、2番線は北に向かうホームです。全く逆方向なので、ホーム番号をよく確認して乗車しましょう。
新しいホームは以前に比べて案内板が増え、液晶表示もLEDで色分けされてとてもわかりやすくなりました。エレベーターも増設工事が行われ、大きなスーツケースを抱えた旅行者に優しいつくりになっています。
高雄駅のリニューアル工事で便利になったポイント
台湾の一大ターミナルである高雄駅の地下化工事で、何が変わったのでしょう。旅行者の目線から、便利ポイントをいくつかご紹介します。
旅行者にうれしい導線
高雄駅リニューアルでもっとも良くなったのは、在来線と地下鉄のアクセスです。在来線の改札とホームが地下化したことにより、乗り換えがとてもスムーズになりました。
また、約8年以上にわたる仮設駅舎の利用も終わり、綺麗な駅舎で快適に旅行できるようにもなりました。
他にもエレベーターの増設、電光掲示板の改良なども、旅行者にとってうれしいポイントです。
IT環境も近代化!
また、駅のリニューアルにともないIT環境が大幅に整備されました。
無料のモバイル端末充電器が複数設置されているので、電車やバスの待ち時間に充電が可能です。交代して利用しましょう。
また、WiFiも完備されていて、台湾での通信環境がない場合でも、インターネットに接続できるので、付近の施設の検索や電車の時刻を見るのに便利です。
高雄駅へのアクセス方法
高雄駅までは、高雄国際空港から地下鉄の紅線(レッドライン)で20分程度です。
また、台北からは、台湾での新幹線にあたる「台湾高鉄」で一旦高雄左営駅に行き、そこから台鉄に乗り換えて高雄駅に向かいます。全部で約1時間半です。
住所 | 高雄市三民区港西里建国二路320号 |
電話番号 | +886 07-2352376 |
営業時間・定休日 | 04:40~00:25 |
駐車場の有無 | なし |
公式URL | https://www.railway.gov.tw/tra-tip-web/tip/tip00H/tipH41/viewStaInfo/4400 |
南側から北側への通り抜けが可能に!
高雄駅リニューアルのもうひとつのポイントは、南北の通り抜けができるようになったことです。改修前は、駅舎とホームが地上にあったため南北方向への通り抜けができず、あちこち迂回して回らなければいけなかったので、不慣れな旅行者にとっては特に不便でした。
今回駅が地下化したことで、南北の通り抜けが可能になり、地元の人にとっても非常に便利になりました。
高雄駅から台鉄に乗る方法
高雄駅から台鉄に乗るには、メインホールに降りた地下1階で切符を購入し、改札を通ります。切符は自動券売機か対面の切符売り場で購入できます。改札は日本と同じで、ICカードか切符を自動改札機に通すだけ。
改札を抜けて地下2階に降りるとホームです。1番線は南に向かう屏東線のホームで、屏東、潮州方面に向かう列車が到着します。2番線は北に向かう縦貫線で、 新左営、台南方面の列車のホームです。
高雄駅周辺の観光・グルメスポット
高雄のランドマークである龍虎塔は、蓮池潭という池をとりまく公園にそびえる2基の塔です。清朝時代の1719年に創建された歴史ある道教寺院で、現在の建物は1974年のものです。
こちらの龍虎塔、入り口と出口が巨大な龍と虎の形をしています。これには台湾の十二支にまつわる興味深いしきたりが深く関わっています。台湾では、十二支の中で龍が最も善良で虎が最も邪悪と考えられています。そこで、この塔入る際には必ず龍の入り口から入り、虎の出口から出なければいけません。そうすることで、ここを訪れた人は皆、これまでの悪事を清めて善人になれるそうです。
愛河
市内の中心を流れる愛河は、両岸が公園になっていて、カフェや遊歩道が整備された市民の憩いの場です。私たち旅行者もゆっくり散歩を楽しめます。
しかし、なんといっても愛河は夜に行くのが最もおすすめ。夕方になるとライトアップも始まり、近隣のビル群とともに川面に反射してきらきら輝きます。
しかも、市営のクルーズ船は格安。日本円にしてわずか500円でナイトクルーズが楽しめます。
打狗英国領事館
台湾でもっとも古い西洋建築として知られる打狗英国領事館は、清朝時代の1865に完成し、1867年から1925年まで英国領事館として使用されていました。その後、日本統治時代から1976年までは水産試験場として利用され、現在は国指定の史跡として観光スポットとなっています。
少し長い階段を上がっていくと、バロック式の煉瓦造りの建物やバラ園などがあり、テラスからは高雄の風景を展望できます。
領事館の2階はティールームになっていて、本格的なアフタヌーンティーをいただけます。
六合夜市
台湾の夜の醍醐味といえば夜市です。高雄でもいくつかの夜市がありますが、こちらの六合夜市が最も大規模です。
湊町高雄の夜市の特色は、魚介類の豊富さ。海鮮粥や海鮮入りの揚げまんじゅうなど、海の幸をたっぷり楽しめます。もちろん、臭豆腐や水餃子などスタンダードなグルメも充実。また、高雄の夜市で一度は飲んでほしいのがパパイヤミルク(木瓜牛乳)。南国らしい地元の名物ドリンクです。
美麗島駅
美麗島駅は高雄地下鉄(MRT)の紅線と橘線が交差する乗り換え駅です。「ニューヨーカーが夢見る世界で最も美しい地下鉄駅ランキング」(ニュースサイトのPolicyMicによるランキング)で第2位にも輝いた世界的にも有名な駅です。
地上の入り口から地下に降りたところの大ホールが、イタリア人のステンドグラス作家ナルシサス・クアグリアータが制作した全面ステンドグラスの巨大ドームになっています。
1日3回(金曜は4回、休日は5回)の光のショーが行われます。
駁二芸術特区
リニューアル工事はまだまだ続く
高雄駅のリニューアル工事はまだもう少し続きます。地下化工事は完了しましたが、さらに駅周辺の再開発やロータリーの整備などが残っています。
2023年の完成を目指して工事が進んでいますので、ぜひ便利になった高雄駅を利用して、台湾第2の都市を楽しみましょう!