東洋のナイアガラ・群馬の吹割の滝を散策!見どころやアクセス方法を紹介
「東洋のナイアガラ」と称される、群馬県にある吹割の滝。滝幅の広さとしぶきを上げる水の迫力が魅力の景勝地です。吹割の滝は見どころの多い観光スポットとしても人気です。ここでは、東洋のナイアガラとして親しまれる吹割の滝について、おすすめの魅力をご紹介しましょう。
目次
群馬の東洋のナイアガラ「吹割の滝」について紹介!
群馬には「東洋のナイアガラ」と呼ばれる、迫力満点の滝があります。その名は、吹割(ふきわれ)の滝。
アメリカとカナダの国境付近にある本家のナイアガラの滝は、世界三大瀑布の一つに数えられる壮大なスケールで有名です。群馬にある吹割の滝は、アメリカのナイアガラの滝を彷彿とさせる迫力があるとして、東洋のナイアガラと呼ばれるようになりました。
ここでは、群馬にある吹割の滝について、詳しくご紹介していきます。
東洋のナイアガラ「吹割の滝」の迫力がすごい!
東洋のナイアガラ・吹割の滝といえば、多くの人が口を揃えて言うのが「迫力がスゴイ!」ということ。吹割の滝では、何がどのようになってすごい迫力が生まれているのか、東洋のナイアガラの基礎知識や魅力について迫ります。
東洋のナイアガラ・吹割の滝とは?
東洋のナイアガラと呼ばれる吹割の滝は、群馬県の北部に位置する沼田市にあります。
吹割の滝があるのは、たくさんの奇岩が見られる景勝地として知られる、片品渓谷。川床上を流れる片品川の流れが、やわらかな岩質の部分を浸蝕し、そこから水が吹き割れて出ているように見えることから、「吹き割れの滝」と名前が付けられたそうです。
細かな水しぶきが真っ白になってあがる様子は圧巻。水量の多さに、圧倒的な迫力を感じることができるでしょう。
東洋のナイアガラと呼ばれるようになったのはなぜ?
吹割の滝は、 高さ7メートル、幅30メートル。幅が広く、落差の大きな滝が、アメリカにあるナイアガラの滝に似ていたことから、東洋のナイアガラと呼ばれるようになりました。
迫力があるといわれるのは、水が滝つぼに落ちる時の音がごうごうと轟くように聞こえるから。それとともに、周辺にはたくさんの水しぶきが上がり、霞がかった滝の周辺は幻想的な風景になります。
天気のいい日は、水しぶきが日光に煌めき、虹がかかる様子を見られることも。自然の美しさを感じられる、人気の景勝地です。
ルートによって違う「吹割の滝」を楽しめる!
東洋のナイアガラ・吹割の滝では、周辺に遊歩道が整備されています。吹割の滝は、周りの遊歩道からいろいろな角度で見ることができ、見る場所によって表情が違います。
東洋のナイアガラ・吹割の滝に行くには、はじめは遊歩道を下って進みます。
到着すると、そこには真正面に吹割の滝を見ることができます。目の前に広がる壮大な景色は、見るもの誰もが息をのむ絶景。ごうごうと響く水しぶきの音と合わせて、迫力のある風景を楽しむことができます。
真上から滝を見られる「第一観瀑台」
遊歩道の途中にある「第一観瀑台」は、吹割の滝を高い場所から見ることができるスポット。 そのほかにも二つの観瀑台があり、合計3か所からそれぞれ違う吹割の滝の様子を見ることができます。
吹割の滝の伝説について
東洋のナイアガラ・吹割の滝には、「竜宮の椀」の伝説が伝わります。吹割の滝は、昔から竜宮に通じるものだと信じられていました。
村人が祝儀など振る舞いがあるたびに、お椀やお膳を借りるためのお願いの手紙を滝壺に投げ入れていました。するといつも、必要な数が滝のそばの岩の上にきれいに揃えられており、使った後は元の岩の上に戻すことで、竜宮に返されていたのです。
ところがある日、たった一度、借りたものを返し忘れてしまったことがありました。それ以来、竜宮からお椀やお膳を借りることは、二度とできなくなったそうです。
竜宮の椀は実在する
「竜宮の椀」は、沼田市に古くから語り継がれている伝説で、地域の人のほとんどがこの伝説を一度は耳にしたことがあるといいます。
かつて竜宮に返し忘れた竜宮の椀は、実は、現代に実在するとか。沼田市内には、竜宮の椀を代々保管している家があり、過去に多くの著名人がこの椀を見に訪れたということです。
今も実在するかどうかは定かではありませんが、竜宮の椀の伝説は、単なるファンタジーではないのかもしれません。
東洋のナイアガラ「吹割の滝」周辺の見どころ
東洋のナイアガラ・吹割の滝には、周辺にもさまざまな見どころがあります。ここでは、吹割の滝周辺の見どころスポットについてご紹介します。
落差15mの「鱒飛の滝」
鱒飛(ますとび)の滝は、吹割の滝から南におよそ500m離れたところにあります。滝の落差は15m。吹割の滝の高さが7mなので、その2倍以上もの高さがある滝です。
鱒飛の滝は、ここを泳いで上がろうとしていた鱒がどうしても上流に進むことができず、懸命に飛び跳ねていたことから名前が付いたそう。
水がうねりながら滝壺に落ちる様子は、吹割の滝にも劣らない迫力があります。
自然がつくりあげた「般若岩」
般若岩は、岩壁の凹凸がまるで般若の面に見えることからその名がつきました。
般若の面とは、嫉妬や恨みがこもった表情をした鬼女の能面で、とても恐ろしい表情をしたもの。
長年自然にさらされたことで大きくえぐられた岩肌が、まさに般若が大きな口を開けている様子に見えるといわれます。
金色の観音像がある「浮島観音堂」
浮島観音堂は、吹割の滝から徒歩でおよそ5分、北方向にあるお堂。平安初期の延歴14年(西暦795年)に創設された歴史の古いお寺です。
堂内には「浮島如意輪観音」が安置されていますが、これは、日光の有名な「眠り猫」の作者である左甚五郎が作ったとされるもの。各地でさまざまな彫刻を仕上げた佐甚五郎が一夜にして仕上げたと伝わります。
浮島観音堂では、4月に浮島観音春祭り、10月には吹割観音まつりが行われ、多くの人でにぎわいます。
詩(うた)のこみち
吹割の滝の遊歩道には、「詩のこみち」と名付けられた場所があります。ここには、毎年開催される「ふきわれ俳句大会」で入選した作品のうち3つが句碑として建てられます。
ふきわれ俳句大会のテーマは、吹割の滝がある片品渓谷や沼田市の風物詩や風景。1人2句まで応募することができます。
県外からも挑戦することができるので、詩の小道を歩きながら創作活動に耽るのもいいかもしれません。自然豊かな遊歩道を歩いていると、インスピレーションが冴えることを期待できます。
東洋のナイアガラ・吹割の滝を訪れる時の注意点
吹割の滝を訪れる時の注意点を2つご紹介します。
冬季は閉鎖している
吹割渓や吹割瀑など、吹割の滝の周辺は、12月上旬から4月上旬まで冬季立入禁止 です。
この期間に訪れても遊歩道が閉鎖されているので、近くで吹割の滝を見ることができません。
また、季節に限らず、台風や自然災害、極端な悪天候で立ち入りが禁止されることもあります。
ドローン撮影は禁止
吹割の滝や周辺の警告では、ドローンなど無人航空機等を使った撮影は原則禁止です。最近は、素人でも使うことのできる小型のドローンで撮影する人が後を絶たず、全国の観光地で問題視されています。
渓谷の美しさをどうしても空中から撮影したい衝動はわからなくもありません。しかし、ルールを守って観瀑を楽しむようにしましょう。
東洋のナイアガラ「吹割の滝」へのアクセス方法
吹割の滝があるのは、群馬県の北部の沼田市。
バスなど公共の交通機関を使っていく場合は、沼田駅から約45分かかります。
車の場合、最寄りは「沼田IC」。付近には市営駐車場やお土産店の有料駐車場があります。
住所 | 〒378-0303 群馬県沼田市利根町追貝 |
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アクセス | 【車】 関越道沼田ICよりR120経由、日光方面へ30分 【バス】 JR沼田駅より1番のりば「鎌田~鳩待峠行バス連絡所・大清水・丸沼高原スキー場行き」に乗車→約45分で「吹割の滝」バス停留所到着 |
駐車場の有無 | あり |
「吹割の滝」以外の東洋のナイアガラも紹介!
東洋のナイアガラと呼ばれるのは、群馬の吹割の滝だけではありません。実は日本各地に東洋のナイアガラと呼ばれる、迫力のある滝が存在します。
ここでは、吹割の滝以外で東洋ののナイアガラと呼ばれるスポットについてご紹介します。
大分の「原尻の滝」
大分県豊後市にある原尻の滝(はらじりのたき)は、田園地帯に突如現れる珍しい滝です。滝の幅はおよそ120m、高さは20mあり、間近で見るとものすごい迫力があります。
とはいえ、周辺が田園風景なので、どこかのどかな雰囲気に見える不思議な魅力を持つスポット。滝のすぐそばにまで近づくことができ、正面のつり橋からは、原尻の滝の全景を見ることができます。「日本の滝100選」にも選ばれている人気の観光地です。
住所 | 〒879-6631 大分県豊後大野市緒方町原尻410 |
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アクセス | JR緒方駅より車で10分 |
駐車場の有無 | あり |
鹿児島の「曽木の滝」
滝幅210メートル、高さ12メートルの壮大な滝。特に、滝幅の広さは日本屈指のスケールです。周辺は公園として整備されており、春は桜、秋には紅葉など、四季折々の景色を楽しむことができます。
住所 | 〒895-2526 鹿児島県伊佐市大口宮人 |
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アクセス | ・霧島温泉郷から車で約55分 ・九州自動車道「栗野IC」から約30分、 または「人吉IC」から約45分 ・伊佐市街地から国道267号 ・県道404号線経由約10分 ・九州新幹線「出水駅」から車で約60分 |
駐車場の有無 | あり |
東洋のナイアガラ・吹割の滝を散策してみよう
東洋のナイアガラと呼ばれる群馬の吹割の滝は、各地からたくさんの人が周辺散策に訪れる人気の観光スポット。
間近で見ると、その迫力を手に取るように感じることができるでしょう。見る角度によっても表情を変える、魅力的な景勝地です。
東洋のナイアガラと呼ばれる場所は、群馬の吹割の滝以外にもあり、日本各地でアメリカのナイアガラの滝のような素晴らしい景色を見られることがわかりました。
自然が生み出した迫力満点の景色を見に、ぜひ各地の東洋のナイアガラに訪れてみてください。