ローテンブルクのおすすめ観光スポット！お土産や行き方も紹介

ローテンブルクは、正式名称を「ローテンブルク・オプ・デア・タウバー」といい、その名の通りタウバー川というマイン川の支流沿いに位置する町です。

アルプスを越えてドイツとイタリアを結ぶロマンチック街道上の町として、古くから交通の要衝でした。美しい街並みで知られていましたが、第二次世界大戦で徹底的に破壊され、現在の街並みは戦前の景観を忠実に再現したものとなっています。

人々の努力によって続く中世の町の見所をたっぷりご紹介します。

人気の観光都市ローテンブルクには、数多くの見どころがあります。ここでは、その中でもおすすめのスポットを7つご紹介します。

ローテンブルクといえばこの景色、「プレーンライン」です。写真を見たことがある方も多いのではないでしょうか。

ローテンブルク市内の南端にある小さな広場で、二股に分かれた道の先の、左がコボルツェラー塔、右がジーバー塔です。パステルカラーの木組の家々や、かわいらしい看板など、典型的な中世ドイツの街並みを見ることができます。夜にはライトアップもされるので、ぜひ昼と夜どちらのシーンも写真におさめてください。

神聖ローマ帝国皇帝コンラート3世によって建てられた古いお城の跡が、ローテンブルクの西側に残っています。12世紀ごろの創建で、現在も城門などが残っていますが、本体は1356年に地震で倒壊してしまいました。ドイツでは数少ない、地震の被害を伝える史跡でもあります。

現在は公園として整備されていて、高台にあるこの場所からは、ローテンブルクの可愛い街並みを見渡すことができます。

市内中心部にある聖ヤコブ教会は、ローテンブルクで最も人気の高い観光スポットです。この小さな教会に世界中から人が集まる理由は、その素晴らしい祭壇彫刻にあります。

1500年ごろ制作された、ドイツ最高の木彫家ともいわれるティルマン・リーメンシュナイダーによる《聖血祭壇》です。キリストの聖なる血を祀るこの祭壇には木彫によって「最後の晩餐」が表されており、弟子たちやキリストの個性豊かな感情表現は、レオナルド・ダ・ヴィンチの《最後の晩餐》と並び称されるほどです。

間近まで寄って見ることができますが、信仰の場でもあるので、静かに拝観しましょう。

レーダー門はローテンブルク旧市街に入るもっとも大きな門です。駅から旧市街に向かう際も、一番にここを通ることになります。

中世に町をそっくり取り巻いていた城壁内に入るため、多くの旅人がここを通りました。商業で栄えたこの町は、盗賊などの外敵から身を守るために高い城壁を建てる必要があったのです。

門の内側には城壁に上る階段があり、二重になった城壁の内部を通って上に出ることができます。おとぎ話に出てくるようなかわいいローテンブルクの街並みを一望できるので、ぜひ上ってみてください。

ローテンブルクこフランシスコ修道会教会は、旧市街の西の端、ブルク門の近くにあります。1282年に建設がはじめられたロマネスク様式の建物の内部には、ローテンブルクがカトリックからプロテスタントへと信仰を変えてからも残った、修道院時代の遺物が大切に保管されています。

この教会の見どころは、「内陣障壁」、ドイツ語で「レットナー」と呼ばれる壁です。この「レットナー」は、内陣という主祭壇が置かれている聖域と、身廊と呼ばれる一般信徒たちが座る椅子が並ぶ部分とを隔てるもので、中世にはどの教会にもあったものでした。

近代に入るとほとんど姿を消してしまいますが、この教会に残るものは当時のまま保存されており、近代以前の教会内部の様子がわかる貴重な例です。

ローテンブルクの中心、マルクト広場にある、正面の螺旋階段が印象的な建物が、ローテンブルクの旧市庁舎です。ルネサンス期の西側正面と、バロック様式の東側のアーケードが、時代は違えど調和しています。

塔に上ると市内の様子が360度ぐるりと楽しめますので、ぜひ上ってみましょう。

いかにも中世の都市という感じのローテンブルクの城壁は、実は第二次世界大戦後、昔の状態を忠実に再現したものです。

町を愛する人たちの寄付によって再建された城壁の内壁には、寄付した人々の名前と、寄付した分の長さが刻まれています。中には日本人や日本の企業もチラホラ見えますので、チェックして見るのも、同士を見つけた気分で楽しいです。

城壁に登れる箇所は全部で12箇所あり、市内最北部のクリンゲン門から最南端のシュピタル門まで約4キロメートルの城壁で、すべて踏破しようとすると2時間半ほどかかります。

数多くの観光スポットを擁する人気ロマンチック街道の人気都市ローテンブルクですが、上でご紹介した人気スポット意外にも、穴場ともいえるおすすめスポットがあります。ちょっとマニアックなローテンブルクもぜひ体験してみてください。

ローテンブルクは神聖ローマ帝国の帝国直属都市（ライヒスシュタット）として、皇帝の直接の支配下に置かれた特権的な町でした。自治が認められ、帝国議会にも議席をもち、1都市ながら、領邦と同じ権限をもっていました。

そんなローテンブルクの栄光の歴史を知ることができるのが、ローテンブルク帝国直属都市博物館です。内部には、市内の教会や邸宅にあった文化財や、中世のキッチンを再現したコーナーなどがあり、中世ドイツの生活を知ることができます。

冬のドイツといえばクリスマスマーケットですが、真冬のドイツは寒く、航空券もホテル代も高いのが難点です。しかし、ここローテンブルクでは、一年を通してクリスマスマーケット気分を味わえる夢のような場所があります。

ドイツ独特のクリスマスの飾りや、そのためのレース編みや木工細工といった手工業の歴史を知ることができる、暖かい雰囲気の博物館です。見学後は、建物がつながっているケーテ・ヴォルファールトのクリスマス村でショッピングを楽しみましょう。本場ドイツのクリスマス飾りをお土産にすれば、帰国後もクリスマスごとに思い出が蘇りそうです。

中世というとおとぎ話のファンタジックな世界を思い描きがちですが、この美術館では中世のダークな部分にも触れることができます。

中世犯罪博物館では、中世に実際に使用された拷問器具などが展示され、ドイツの犯罪・法律史について知ることができます。

晒し台に首と手を入れて写真を撮れるコーナーもある、ちょっとマニアックなおすすめ観光スポットです。

以上、ドイツロマンチック街道の人気観光都市ローテンブルクのおすすめ観光スポットをご紹介してきました。

観光のあとは、おみやげも気になるところです。次に、ローテンブルクのおすすめのお土産をご紹介します。

ローテンブルクのおみやげとして有名なお菓子が「シュネーバル」です。小麦粉の細い生地を何重にも重ねて丸め、粉砂糖をかけたもので、雪玉に似ていることから「シュネー（雪）バル（玉）と呼ばれています。

Cafe Friedelは数あるシュネーバル店の中でも特に人気のお店で、オーソドックスな粉砂糖のかかったものから、チョコレートがかかったもの、ナッツ味のものなど様々な味が楽しめます。

ボリュームがあるので、お友達とシェアするのもおすすめです。日本に持って帰るには、箱入りのものもあります。

ローテンブルクの気温は、アルプスに近いバイエルン州ということもあり、日本より少し低めです。

クリスマスマーケットの開催される12月には、気温は氷点下10度前後にまで下がります。冬のローテンブルクを訪れる際は、しっかり防寒対策をしていくのがおすすめです。

一方、5月から9月にかけては、カラッとしていて日本よりも涼しく、過ごしやすい気候です。荷物が少なくて済むのも利点ですが、寒暖差が激しいので、どのシーズンにも羽織りものが1枚あると安心です。

日本からローテンブルクまでは、ミュンヘン空港またはフランクフルト空港を経由して向かいます。

ミュンヘンからはトロイヒトリンゲン、シュタイナッハで乗り換えて約3時間半、フランクフルトからはヴュルツブルク、シュタイナッハで乗り換えて約2時間半の道のりです。

フランクフルトまでの航空便の方が数が多く、また電車のアクセスも良いので、フランクフルト経由がおすすめです。

中世の街並みがよみがえった町、ローテンブルクには、ドイツの魅力が全部詰まっています。ぜひローテンブルクの美しい街並みを散歩してみましょう！