二条城(京都)の見どころ!特徴・歴史などのポイントも簡単に紹介
京都・二条城は、徳川慶喜の大政奉還の発表があった歴史的な場所です。この記事では、二条城の見どころや特徴、二条城の歴史などのポイントも簡単に紹介しました。また、京都・二条城での見どころやおすすめの重要文化財についても紹介しています。
目次
京都の二条城はおすすめの見どころがたくさん!
京都の二条城は、おすすめの見どころがたくさんある観光スポットです。この記事では、京都の二条城のおすすめの見どころについて紹介していきます。
【二条城の見どころ①】特徴・歴史について
ここからは、おすすめの二条城の見どころ①【特徴・歴史について】を紹介していきます。
【特徴】国宝・重要文化財の貴重な建築物がある
二条城の特徴は、なんといっても国宝・重要文化財の貴重な建築物があるということです。
二条城の国宝として有名なのは、二の丸御殿です。二条城の重要文化財は、東大手門と東南隅櫓です。これらの建物については、この後の見どころでも詳しく紹介していきます。
【歴史】大政奉還も見届けた歴史ある城
そして、二条城はとても歴史的な発表が行われた場所でもあります。歴史の授業でも絶対に習う、「大政奉還」は江戸城ではなく二条城で行われたのです。
大政奉還を行ったのは徳川家最後の征夷大将軍・徳川慶喜です。では、なぜ徳川慶喜は江戸城ではなく、二条城で大政奉還を行なったのでしょうか。答えから言ってしまうと、理由は「江戸城でやる時間がなかったから」となります。
大政奉還が行われた当時、幕府と薩長軍の間でいつ戦争が起きてもおかしくないような状態でした。そんな状態の時に、徳川慶喜は京都にいる天皇が薩長軍側につかないようにするために、京都にいたのです。
しかし、状況はどんどん悪くなり、幕府と薩長軍はもう戦うしかないという状況になってしまいました。そこで、徳川慶喜は急遽二条城で大政奉還を行うことで、「幕府自体」を無くしてしまったのです。
二条城は徳川家・江戸時代の終わりが告げられた場所でもありますが、慶長8年・1603年に徳川家康が作ったお城でもあります。
江戸時代・徳川家の終わりが二条城で告げられたということ、徳川家の始まりと終わりの場所ということを知っていると、より二条城の観光を楽しめるのでおすすめです。
【二条城の見どころ②】国宝・二の丸御殿
おすすめの二条城の見どころ②は、国宝・二の丸御殿です。二の丸御殿は全6棟の建物からなり、江戸初期に完成しました。
二の丸御殿は、江戸城・大坂城・名古屋城の御殿が失われたてしまっているため、国内の城郭に残る唯一の御殿群として国宝に指定されています。二条城は、住宅様式である書院造の代表例として、日本建築史上重要な遺構となっています。
①唐門
国宝・二の丸御殿の中にはいくつもの見どころがあります。二の丸御殿の入口となっている唐門は、寛永3年・1626年の後水尾天皇の行幸にあわせて造営されました。
江戸中期の火災の備えということで瓦葺にされましたが、明治時代になって再び檜皮葺に戻されました。華麗な金工細工を施されている門なので、ぜひしっかりとチェックしてみてください。
②狩野派の障壁画
二条城の二の丸御殿には、狩野派の障壁画があります。狩野派の障壁画は、1626年に後水尾天皇行幸のために本丸をはじめ二の丸御殿・天守が増築・改築された際に製作されたのではないかと推測されています。
二条城の二の丸御殿には3000面以上の膨大な数の障壁画があり、その中の1016面は重要文化財となっています。膨大な数の障壁画を制作したのは絵師集団狩野派で、当主だった狩野探幽はまだ20代でした。
狩野探幽は狩野永徳の孫で、13歳の時に将軍・徳川秀忠にお目にかかり、徳川秀忠の眼前で絵を描いた際に狩野永徳の再来と賞賛されました。
③大広間
二の丸御殿には大広間があり、一の間(上段の間)・二の間(下段の間)・三の間(欄間)があります。三の間には、厚さ35cmの檜の板を両面から透かし彫りした欄間の彫刻があり、見どころとなっています。
さらに、柱には花熨斗形(はなのしがた)の豪華な長押金具が取り付けられていてこちらも見どころです。二の丸御殿の大広間は、徳川慶喜によって大政奉還が表明された歴史的な場所でもあるのでしっかりチェックすることをおすすめします。
二の間は44畳の大広間となっていますが、将軍の座る一の間はそれよりも一段高くなっていて広さも二の間よりも広く48畳となっています。
部屋の格を表すとされている天井についても、一の間は天皇などが座る玉座の天井でもよく見られる、最も格式の高い二重折り上げ格天井となっています。
さらに一の間・二の間は、襖(ふすま)も特徴的です。襖(ふすま)には、松の幹・枝が描かれているのですが、二の間から一の間へと将軍の方にたなびくように大きく描かれています。こうした描かれ方も権力の象徴だったと言われています。
④鶯張りの廊下
二の丸御殿は、「鶯張りの廊下」も見どころです。「鶯張りの廊下」とは、歩くと鴬(うぐいす)の鳴くような音が聞こえるためにそのような名前で呼ばれています。
「鶯張りの廊下」の上を歩く人がいると鶯のような音を発するので、夜間などにもし侵入者があればすぐに分かるという警報装置のようなものとなっています。
なぜ、「鶯張りの廊下」を歩くと音が出るのか不思議に思う方もいるかもしれませんが、その仕掛けは「目かすがい」と名付けられた独特の金具にあります。
「鶯張りの廊下」の床板を踏むと、「目かすがい」が上下するのでクギと擦れあって鴬が鳴くような音がするようになっています。ちなみに、徳川家の公務に用いられた知恩院の大方丈の廊下にも、二の丸御殿と同じように「鴬張りの廊下」が作られています。
【二条城の見どころ③】本丸御殿
おすすめの二条城の見どころ③は、本丸御殿です。
①本丸櫓門
二条城の本丸櫓門もおすすめの見どころです。本丸櫓門は、1626年(寛永3年)に作られたという入母屋造・本瓦葺きの櫓門です。
1788年(天明8年)に起きた「天明の大火」によって多くの本丸内の建物が焼失してしまったのですが、二条城の本丸櫓門はこの火事の中で唯一焼け残った遺構です。
二条城の本丸櫓門は、国の重要文化財にも指定されています。
②松鶴図
二条城の本丸御殿にある松鶴図も、見どころの1つです。本丸御殿には、四季折々の植物・風景・風俗をテーマとした障壁画があるのですが、その中でも狩野永岳が描いたという松鶴図は圧巻です。
鶴の羽を一本ずつ捉えたという精緻な描写、鮮やかな色彩がとても素晴らしいとされています。格式高い空間を飾るに相応しい作品と言われている松鶴図を、ぜひチェックしてみてください。
【二条城の見どころ④】3つの庭園
二条城の見どころ④は、3つの庭園です。それぞれの庭園について紹介していきます。
①二の丸庭園
二の丸庭園は、「神仙蓬莱」の世界を表した庭園と言われています。二の丸庭園は、庭園の国宝にあたる国の特別名勝に指定されていて、とても美しい庭園です。
3代将軍・徳川家光の上洛以降は、8代将軍・徳川吉宗の時代に庭園の改修が行なわれました。15代将軍・徳川慶喜の上洛時には、二の丸庭園はかなり荒れていたと言われています。
樹木はほとんどなく、池も枯渇してしまっていて、荒廃していたようです。1868年の大政奉還後には、二条城は転々と所管が変わりましたが、宮内省に所管されてから5回以上改修を経て、今見ることができる二の丸庭園の姿になりました。
二の丸庭園は豪快な広々とした感じの庭となっているので、ぜひチェックしてみてください。また、夏にはライトアップもされているので、ライトアップされている時期にも見てみてください。
②本丸庭園
本丸庭園は、当初は二の丸庭園に引けを取らないほど立派な庭園が存在したと考えられています。しかし、1788年(天明8年)のに起きた「天明の大火」の飛び火によって、本丸庭園も延焼して空地となっていたようです。
幕末には、本丸庭園は茶庭風に作られていました。1881年(明治14年)には庭園が取り壊されて空地となってしまっていたのですが、1893年から1894年にかけて京都御苑内にあった旧桂宮邸の一部が移築され、枯山水庭園が作庭されました。
現在見ることができる本丸庭園は、1895年5月23日に明治天皇が本丸に行幸された折に、既存の枯山水風庭園の改造を命じたことで作られました。約7ヵ月半の歳月をかけて1896年に完成した芝庭風築山式庭園です。
石段沿いにはアラカシ・ベニカナメなどが植えられ、燈籠・庭石などもいたるところにあるので、ぜひチェックしてみてください。
③清流園
清流園にある和楽庵は、1965年に高瀬川一之船入の旧角倉了以屋敷から移築したという数寄屋に、豊臣秀吉が名残の月を眺めたことから名づけられた「残月亭」を模した茶室を表千家から寄贈されて増築したものになります。
清流園はとても綺麗な庭園を見ながら、縁側に座って和菓子をいただくこともできます。
これまでに、国内外の賓客をお迎えしてお茶会が行われてきた場所です。日頃は誰でも休憩場所として使用できるので、ぜひこちらでお茶などをいただいて休憩してみてくださいい。
【二条城の見どころ⑤】その他重要文化財
二条城の見どころ⑤は、その他重要文化財です。
①東大手門
東大手門は、二条城の正門です。江戸時代前期に造られたと言われています。作られた直後には、後水尾天皇もこの門から二条城に入城されたという記録が残っています。
現在の東大手門の形式は櫓門となっていて、屋根は本瓦葺・入母屋造りとなっています。棟には鯱が飾られているので、ぜひチェックしてみてください。
②東南隅櫓
東南隅櫓は1602年から1603年に造られたものです。二条城には寛永期に建てられた隅櫓が本来四隅にありました。
しかし、1788年(天明8年)に起きた「天明の大火」によって、そのうちのふたつが焼失し、現在はこの東南隅櫓と西南隅櫓が残っています。
二条城へのアクセス・拝観時間など基本情報について!
ここからは、二条城へのアクセス・拝観時間など基本情報について紹介していきます。電車で二条城へアクセスする場合は、地下鉄東西線「二条城前駅」で下車してください。駅の名の通り、「二条城前駅」のすぐ目の前に二条城があります。
車で二条城へアクセスする場合は、名神高速道路の「京都東IC」か「京都南IC」で降りるようにしてください。どちらのインターチェンジからでも30分ほど車を走らせて二条城へ到着します。
二条城には来城者専用の駐車場がいくつかあります。二条城東側にある元離宮二条城 第1駐車場が一番広い駐車場で、120台駐車可能です。料金は入庫から120分まで1050円となっています。以降60分ごとに200円追加されます。
二条城南側にある元離宮二条城 第3駐車場は、20台駐車可能です。料金は入庫から120分まで1050円となっていて、以降60分ごとに200円追加されます。駐車場は元離宮二条城 第1駐車場も元離宮二条城 第3駐車場も8時15分~18時まで空いています。
住所 | 京都市中京区二条通堀川西入二条城町541 |
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電話番号 | 075-841-0096 |
拝観時間・定休日 | 8:45~16:00(閉城 17:00) |
料金 | 【入城料/二の丸御殿観覧料】 一般:1030円 一般団体(30名以上):830円 中高生:350円 小学生:200円 【展示収蔵館観覧料】 200円 【入城料のみ】 一般:620円 一般団体(30名以上):520円 小学生未満の方は入場料・ 二の丸御殿観覧料が無料 |
駐車場の有無 | 有り 【元離宮二条城 第1駐車場(二条城東側)】 120台駐車可能 入庫から120分まで1050円 以降60分ごとに200円追加 【元離宮二条城 第3駐車場(二条城南側)】 20台駐車可能 入庫から120分まで800円 以降60分ごとに200円追加 |
アクセス | 【電車】 地下鉄東西線「二条城前駅」下車 名神高速道路 京都東ICから約30分 京都南ICから約30分 |
二条城を楽しんだ後は大休憩所内の売店でお土産を買おう!
二条城を楽しんだ後は、大休憩所内の売店でお土産を買ってみることをおすすめします。大休憩所には、売店・カフェコーナー・手荷物預かり・コインロッカー・授乳室・多目的室(礼拝可)・入城記念符の販売・100名城スタンプ・ATMです。
売店では、おみやげ・二条城オリジナル商品・入城記念符の販売がされています。二条城オリジナル商品の中には、ブローチ・ペンダント・ペントレー・丸皿(虎図)・角皿(桜図)・丸皿(松図)があります。
京刃物のぺティナイフセットも販売されているので、ぜひ大休憩所内売店をチェックしてみてください。
住所 | 京都市中京区二条通堀川西入二条城町541 |
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電話番号 | 075-811-0128 |
拝観時間・定休日 | 8:45~16:45 |
二条城の見どころを知って観光をもっと楽しもう!
京都・二条城の見どころや特徴などを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
二条城のおすすめの見どころを知って、観光をもっと楽しんでください。