金沢の焼き物•九谷焼がかわいい!若手作家の作品が買えるショップも紹介
金沢には全国的に有名な焼き物があります。伝統があり華やかな彩色が素敵な九谷焼です。九谷焼は古九谷の昔から今ではバリエーションが広がりました。若手の作家がデザインした九谷焼は斬新なおしゃれなタイプがあります。金沢のおすすめの焼き物が買えるショップも紹介します。
目次
金沢でおしゃれな九谷焼を買おう!
金沢旅行をしたら、金沢の名産品を買って帰ろうと品物を探すでしょう。しかし一方で金沢に行ったら九谷焼を買ってくるのだと最初から決めている人も多いです。それほどまでに九谷焼は根強いファンを獲得しているおすすめの焼き物です。
日本の代表的な焼き物としては、金沢の九谷焼以外にも佐賀の有田焼、岐阜の美濃焼、滋賀県の信楽焼、山口の萩焼などがあります。この中から色彩の美を持っているおすすめの金沢の九谷焼について詳しく紹介します。
九谷焼とは?
九谷焼という言葉は日本の焼き物を語る時によく聞くでしょうが、それではいざ九谷焼について説明してくださいと言われると言葉に詰まるのではないでしょうか。金沢のおすすめの焼き物の、九谷焼について詳しく説明しましょう。
金沢の伝統工芸品
九谷焼は石川県南部にある金沢市、小松市、加賀市、能美市で生産される色絵のある磁器のことをいいます。九谷焼の歴史は波乱万丈です。最初は大聖寺藩領の久谷村、現在の石川県加賀市で良質の陶石が発見されたのが始まりです。
藩士の後藤才次郎が有田に派遣され焼き物の技術を取得後、1655年頃から藩の殖産興業として焼き始められましたが、約50年後に廃窯となってしまいました。再興されたのは100年以上後で、1800年代に入ってからで、加賀藩も力を入れました。
明治時代に入ってからも、九谷焼は海外で評判が良い焼き物だったので金沢の工芸品として官が力を入れ、伝統的工芸品として発展してきたのです。
色鮮やかな絵付けが特徴
初期の九谷焼、つまり古九谷と呼ばれている焼き物は、有田焼の技術を踏まえていたために、色使いが華やかなのが特徴でした。青、緑、黄などの濃色を多用して華麗な色彩を誇っていたのです。さらにデザインが大胆で斬新な焼き物として人気でした。
なお、鮮やかな色使いは九谷焼の伝統的特色となっており、江戸天保期の赤絵のものは赤九谷と呼ばれています。またその後、一般的には赤、黄、青(緑)、群青、紫の五色を使った落ち着いた五色彩色のデザインの焼き物が九谷焼の定番となっています。
作家ごとに上絵付けに特徴がある
九谷焼の中興の祖といわれている九谷庄三(くたにしょうざ)は江戸末期から明治初期に活躍した人です。彼は西洋から入った顔料を用いて彩色金襴手の手法を確立して、庄三風と呼ばれる画風を確立し、焼き物を作成しました。
また天保の頃の宮本屋窯の飯田屋八郎右衛門は赤色の焼き物で、赤九谷と呼ばれています。さらに木米風というのは、赤地の上に中国風の人物画が描かれている焼き物です。
この他にも吉田屋風は古九谷風で使われる五色のうち赤色を抜いた黄・青(緑)・群青・紫を使用するものですが、これは青九谷といいます。このように、作家ごとに上絵付けには特徴があり、おすすめの焼き物がたくさんあります。
おしゃれでかわいいアイテムも増えている
九谷焼は金沢で長い伝統の下で育って来た由緒ある工芸品なので、一般的には「重い」とか「敷居が高い」ともいわれています。しかし九谷焼の作り手もこのようなイメージを払拭しようとして、さまざまな新しい試みに挑戦しているのです。
そして今日では、かわいい九谷焼やおしゃれなものまで現われるようになってきました。先入観を取り除いて九谷焼を見てみれば、軽やかな明るいイメージのものや、キャラクターものなどの自由な作風の九谷焼も発見でき、おすすめです。
金沢の焼き物が買えるショップ【老舗】
それでは一般論は終わりにして、ここからは金沢の焼き物が買えるおすすめのショップを個別に紹介していきます。最初は「老舗」から説明しましょう。
①九谷焼最初の商家「九谷焼窯元 鏑木商舗」
鏑木(かぶらぎ)商舗は文政5(1822)年に九谷焼最初の商家として金沢で開業し、200年の歴史を持った老舗です。開業のころは古九谷の廃窯から110年余り途絶えていた九谷焼を再興しようという機運が高まっていました。
このような時代背景にあって鏑木商舗は加賀藩の意向を受けて、各窯から仕入れた商品を売るだけでなく、自家工房に名工を集め絵付けをし九谷焼普及の一端を担ったのです。その後明治・大正時代には海外の万国博覧会にも出品し評判を得ました。
鏑木商舗は金沢の長町武家屋敷跡にあり、ショップの他に工房やギャラリー、九谷焼の器で料理が提供される食事処があり、九谷焼をさまざまな角度から楽しめおすすめです。
鏑木商舗には「金沢九谷ミュウジアム」が併設されています。ここでは九谷焼の販売スペースのほか、外国へ出ていたのが日本に戻ってきた「里帰り九谷」を蒐集し販売する鏑木コレクションの部屋もあるのです。
さらに茶室や庭を臨めるカウンターなどの食事スペースも設けてあります。じっくりと時間をかけて九谷焼のさまざまな魅力が見られる店舗となっており、時間のあるときにおすすめのショップです。
住所 | 石川県金沢市 長町1丁目3-16 |
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電話番号 | 076-221-6666 |
営業時間・定休日 | 9:00~22:00 日・月・祝: 9:00~18:00 定休日: 不定休 |
駐車場の有無 | なし |
アクセス | 金沢駅からバス10分 香林坊下車徒歩5分 |
公式URL | 鏑木商舗 |
②展示会も行われる「九谷焼諸江屋」
九谷焼諸江屋は、普段使いの食器から人間国宝の作品まで幅広い九谷焼を揃えています。1階には食器を中心に九谷焼の普段使いの商品が並んでおり、2階に登ると徳田八十吉や武藤潤、山本長左などの有名作家の作品が展示されているのです。
また、地下へ下ると九谷焼以外の焼き物も揃っているのが特徴です。たとえば有田焼や清水焼、瀬戸焼の食器が並んでいます。
さらに、諸江屋の特徴としては、2階に「ギャラリー片町」というスペースを設けてあり、ここで有名作家先生の個展やその他のグループ展を開催しています。
住所 | 石川県金沢市 片町1丁目3-22 |
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電話番号 | 076-263-7331 |
営業時間・定休日 | 9:00~19:00 定休日: 水曜 |
駐車場の有無 | なし |
アクセス | 片町目抜き通り沿い |
公式URL | 九谷諸江屋 |
③絵付け体験も人気「九谷光仙窯」
九谷焼窯元・九谷光仙窯は古い歴史を持った窯元で、明治三年に創業しました。そしてこの光仙窯の特徴は絵付け体験ができるのです。体験者がやることは、素地と呼ばれる白い器に、デザイン部分の線描きをするだけでよいのです。
そうすれば、色の彩色は職人がしてくれて仕上げ焼きもして、二ヶ月後に受け取れます。体験料金は1300円から5400円で送料は別途かかります。自分のデザインが九谷焼になって仕上がるというのは感動的です。
住所 | 石川県金沢市 野町5-3-3 |
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電話番号 | 076-241-0902 |
営業時間・定休日 | 9:00~17:00 定休日: 元旦 |
駐車場の有無 | 有 |
アクセス | 金沢駅東口バスターミナル乗車 野町駅バス停下車徒歩1分 |
公式URL | 九谷光仙窯 |
金沢の焼き物が買えるショップ【雑貨店】
次の金沢のショップは、焼き物以外も揃っている雑貨店です。金沢にまつわる各種のおしゃれな雑貨などはこれらの店に行けば求められます。
①かわいい和雑貨が買える「浅の川吉久」
浅の川吉久には、九谷焼の他にも金沢の雑貨が揃っています。まず九谷焼については、九谷焼作家の「久手川さん」が手作りにこだわって、基本に忠実にしかもデザインは斬新かつキュートにと労を惜しまずとことん作り込んだ作品があります。
例えば「脚付箸置き」、「マグカップ」、「お香立」、「レンゲ/豆皿」、「めし椀」、「デザート皿」、「スプーン置き」、「手塩皿」、「小鉢」などです。
九谷焼以外の雑貨は、水引小物いろいろ、お香・蝋燭、おすすめオリジナル商品、などがあります。店内はまるで宝石箱のように細々としたおしゃれな雑貨が、美しくならんでおり、足を踏み入れた途端に気分が上がってくるでしょう。
住所 | 石川県金沢市 東山1丁目4番42号 |
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電話番号 | 076-213-2222 |
営業時間・定休日 | 10:00~17:00 定休日: 不定休 |
駐車場の有無 | なし |
アクセス | 金沢駅東口から車で7分 北陸道金沢東IC から車で15分 |
公式URL | 浅の川𠮷久 |
②北陸の魅力が詰まったギフトショップ「[g]ift」
このしゃれた店の[g]ift(ギフト)では、石川のギフト、福井のギフト、富山のギフトと北陸のおしゃれな雑貨が多数揃っています。さらにギフトの内容は、使うもの、身につけるもの、食べるもの、その他の種類と細かく分かれているのです。
例えば使うものとしては、九谷焼が該当しますが、「紅桜のお椀」や九谷焼の人気作家の徳永遊心の器、サーファー箸置きなど斬新なものや、かわいいものがあります。
この店では北陸の良さを感じてもらうために、自らを北陸の魅力発掘と発信をするショップと位置づけています。北陸の良さが味わい薫る伝統工芸品から生活雑貨、食品までさまざまな品々を揃えているのです。
住所 | 石川県金沢市広板 1-2-18中村ビル1F |
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電話番号 | 076-222-2126 |
営業時間・定休日 | 10:00~18:00 定休日: 月・火 |
駐車場の有無 | なし |
アクセス | 金沢駅東口 タクシー乗り場から10分 バス: 「香林坊(アトリオ前)」 徒歩5分 |
公式URL | [g]ift |
金沢の焼き物が買えるショップ【普段使い】
普段使いにもできる九谷焼を手に入れたら素敵ではないでしょうか。そのような夢をかなえてくれるショップを紹介します。
①お土産選びにもおすすめ「九谷焼黒龍堂」
「九谷焼黒龍堂」に並ぶ作家さんの作品は、眺めるだけでも楽しいと評判です。伝統的な九谷焼の柄から、瑞々しい感性の若手の作品など、広い店内でゆっくり見ることができます。
なかにはアンティークのような味わいを持つ作品もあり、日々の生活に上手に取り入れたくなります。価格もリーズナブルで求め安い品が揃っているので、お土産選びにもおすすめのお店です。
住所 | 石川県金沢市本町1-5-3 |
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電話番号 | 076-221-2039 |
営業時間・定休日 | 9:00~18:00 定休日:火曜日 |
駐車場の有無 | 有 |
アクセス | 金沢東口から徒歩6分 |
公式URL | 黒龍堂 |
②食器や小物が充実「本田屋食器店」
金沢の武家屋敷跡に店舗がある「本田屋食器店」では、九谷焼以外の焼き物も見ることができます。オーナー自ら全国を回って集めたと言う器たちです。綺麗にディスプレイされていて、可愛らしい作品もあります。
伝統的な工芸品としての九谷焼から、作家さんの個性的な作品まで、色々楽しめるお店です。また、食器の説明も詳しく丁寧にしてくれるお店と評判です。
住所 | 石川県金沢市長町1-3-8 |
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電話番号 | 076-221-1250 |
営業時間・定休日 | 10:00~18:00 定休日:火曜日 |
駐車場の有無 | 近隣にパーキング有 |
アクセス | 金沢駅から 徒歩20分 |
公式URL | 本田屋食器店 |
金沢の焼き物が買えるショップ【若手作家の作品あり】
九谷焼の若手作家の作品を使っているレストランもあるほど、若手作家の人気は上昇しています。現代的な若手作家の作品なども買えるショップをご案内します。
①現代アートな作品に出会える「ギャラリーアルトラ」
ギャラリー&ショップである「ギャラリーアルトラ」は、訪れる人に新しい発見を与えてくれます。陶磁器の他に、ガラス、漆器、金工芸、絵画なども展示し、4階はアートスクールとなっています。
住所 | 石川県金沢市下堤町7 アルトラビル3階 |
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電話番号 | 076-231-6698 |
営業時間・定休日 | 10:00~18:00 定休日 第1・3日曜日 |
駐車場の有無 | 無 |
アクセス | 武蔵が辻バス停より 徒歩1分 |
公式URL | ギャラリーアルトラ |
②美術館そばで入りやすい「金沢・クラフト広坂」
21世紀美術館の敷地内にある「クラフト広坂」には、金沢らしい和雑貨に和紙、アクセサリーといった商品も置いています。工芸品でありながら、日常的にも使えるように作られた作品や、ここだけにしかない物と巡り会えるショップです。
2階では期間限定のイベントショップの開催があり、多くのファンが楽しみにしています。
住所 | 石川県金沢市広坂1-2-25 金沢能楽美術館内 |
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電話番号 | 076-265-3320 |
営業時間・定休日 | 10:00~18:00 定休日:月曜日 |
駐車場の有無 | 無 |
アクセス | JR金沢駅から 路線バス 香林坊下車徒歩5分 広坂・21世紀美術館 下車2分 |
公式URL | クラフト広坂 |
おしゃれな金沢の九谷焼を揃えてみよう!
北陸新幹線が開通してから、金沢観光は身近なものになりました。そして金沢といえば有名な九谷焼があるところです。九谷焼というと古九谷のイメージが強いせいか、派手な絵付けの器を連想してしまうかも知れません。
そしてその派手な器にどのような食材を盛り付けたらよいのだろうと、疑問に思う人もいるでしょう。ところが、実際に盛り付けてみると当初の心配をよそに、食材をより引き立たせる盛り付けとなり、驚いてしまいます。
使い慣れたら、他の産地の焼き物が地味に見えてくるでしょう。九谷焼の華麗な色使いは日々の生活を華やかにしてくれるはずです。金沢に行って九谷焼を一揃い買って来れば明るい未来が手に入るでしょう。