ダイヤモンドクロスを見に行こう!レアな平面交差の魅力や場所を紹介
鉄道同士が平面でダイナミックに交差する「ダイヤモンドクロス」は、現在ではかなりレアな人気鉄道スポットとなっています。今回は、全国の鉄道好きから根強く支持され続けているダイヤモンドクロススポットを、詳しく取り上げていきましょう。
目次
鉄道ファン必見のダイヤモンドクロスの魅力に迫る!
鉄道ファンの間で、最近その独特な魅力が話題となっているダイヤモンドクロス。危機馴染みが無いと感じる人もいるでしょう。
今回は、そんなダイヤモンドクロスの魅力について、鉄道に詳しくない人にも分かりやすく取り上げていきたいと思います。
鉄道ファンだけでなく、レトロな光景が好きな人にもたまらない希少なダイヤモンドクロスに興味がある人は、ぜひ注目してみてください。
ダイヤモンドクロスとは?
ダイヤモンドクロスは、「ダイヤモンドクロッシング」とも呼ばれる鉄道同士の交差用分岐機関です。Xの形に分岐するタイプや、直角に分岐するタイプものもがあります。分岐用レールの中央部分がひし形のような形状になるため、「ダイヤモンド」という名前が付きました。
丁度電車同士が交差する地点には、余分なレールをカットしてある固定式と、列車の方向に合わせて切り替える可動式があります。
ダイヤモンドクロスを観察する時には、ぜひレールのタイプや形に注目してみてください。
ダイヤモンドクロスの魅力
ダイヤモンドクロスには、どのような魅力があるのでしょうか?以下では、全国の鉄道ファンを虜にするダイヤモンドクロスの魅力を、3つ具体的に紹介したいと思います。
ダイヤモンドクロスをよく知らないという人は、ぜひ以下の内容からダイヤモンドクロスの魅力を感じとってみてください。
線路が交差するレトロな景観
ダイヤモンドクロスの大きな魅力には、電車同士が交差するというレトロな光景が挙げられます。昭和期には全国に多く存在していたダイヤモンドクロスですが、現在ではあまり見かけられなくなりました。
新しい鉄道やレールの登場で姿を消しつつあるダイヤモンドクロスは、最近ではレアな鉄道スポットとなっているのです。現存している希少なダイヤモンドクロスは、昭和の雰囲気を残しており、ノスタルジックな魅力を放っています。
電車通過時の独特な音
電車が交差する時に鳴る音も、ダイヤモンドクロスの魅力の1つでしょう。ダイヤモンドクロスで電車が交差する際には、ガシャンという金属が擦れる音や、架線同士が絶妙に交差する時の火花が散る音などを楽しめます。
鉄道ファンの間では、貴重な鉄道音「鉄音」として有名なのです。
タイミングを待つドキドキ感
交差する地点に差し掛かるまで、待機している時の緊張感も、ダイヤモンドクロスの魅力に挙げられます。交差する電車に乗り込み、ダイヤモンドクロスを体感しようとすると、待っている間に高揚感が高まるでしょう。
交差の瞬間を写真に収めようとすると、特にその緊張感とワクワク感を楽しめます。
日本にあるダイヤモンドクロス①名古屋鉄道・築港線
現存している日本のダイヤモンドクロスは、全国に数える程度しかありません。その数少ないダイヤモンドクロスの中でも、特に鉄道ファンから愛されてるダイヤモンドクロスが「名古屋鉄道・築港線」です。
以下では、「名古屋鉄道・築港線」のダイヤモンドクロスについて、細かく取り上げていきましょう。
日本唯一の鉄道同士の平面交差
路面電車と一般的な電車が交差するダイヤモンドクロスは数カ所残っていますが、電車同士が本当に交差しているスポットは1つしかありません。その唯一野ダイヤモンドクロスがこの「名古屋鉄道・築港線名電築港駅」のダイヤモンドクロスなのです。
電車同士のスリリングな交差の様子は、多くの鉄道ファンを魅了し続けています。
名古屋鉄道・築港線のダイヤモンドクロスの場所と見どころ
名電築港駅付近にある名古屋鉄道築港線のダイヤモンドクロスの見どころは、直角に交差するタイプの分岐部分のレールと、レトロかつダイナミックな交差音です。ダイヤモンドクロスのレール部分は、一般人も眺めることができるでしょう。
使い込まれたことで生まれる独特のワイルドなレールの風合いは、鉄道ファン以外の人も魅了しています。
また、交差する時の振動や音は大きめで、ガタンガタンという昭和期の電車のリズミカルな音を思い出すことができるでしょう。
名古屋鉄道築港線・名電築港駅の基本情報
「名古屋鉄道・築港線」築港駅のダイヤモンドクロスを近くから観察したい時には、大江駅から東名古屋港方向に歩くことをおすすめします。
また、東名古屋港駅からも徒歩約20分でダイヤモンドクロスの踏切まで行くことができます。踏切に向かう途中には、様々な電車が停車している様子を一望できる陸橋があるので、ぜひその陸橋でも撮影してみてください。
ちなみに、ダイヤモンドクロスの踏切には遮断機が無いので、しっかりと安全を確認してから撮影しましょう。
住所 | 愛知県名古屋市港区大江町 |
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電話番号 | 052-582-5151 |
営業時間 | 7:00~22:30 |
アクセス | 東名古屋港駅から徒歩5分 |
公式URL |
日本にあるダイヤモンドクロス②伊予鉄道
明治期に日本で2つ目の私鉄として生まれた「伊予鉄道」は、愛媛県民の日常生活を支える重要な鉄道として愛されてきました。
そんな伊予鉄道には、貴重なダイヤモンドクロスだけでなく、夏目漱石の人気作「坊ちゃん」に登場する列車のモデルとなった鉄道もあります。以下では、そんな伊予鉄道のダイヤモンドクロスについて、詳しく紹介しましょう。
鉄道と路面電車の平面交差
伊予鉄道の高浜線で到着する大手町駅には、北に路面電車と鉄道電車が交差するダイヤモンドクロスがあります。可愛らしいフォルムの松山市内路面電車と、伊予鉄道の電車が火花を散らしながらギリギリの地点で交差する様子は圧巻です。
踏切近くには、ダイヤモンドクロスの交差の習慣を撮影しようとする鉄道ファンが詰めかけています。
伊予鉄道のダイヤモンドクロスの場所と見どころ
伊予鉄道のダイヤモンドクロスは、大手町駅の北側でじっくりと観察することができます。
路面電車と鉄道電車の重量の差が生み出す、絶妙なリズムと音程の交差音は鉄道ファンにはたまらないでしょう。また、火花が出るスリル満点の光景も、伊予鉄道のダイヤモンドクロスの魅力です。
さらに、路面電車と鉄道電車の架線も実際に交差しているスポットは、日本で伊予鉄道のダイヤモンドクロスのみなので、ぜひ間近で架線も見てみてください。また、坊ちゃん電車と電車の交差は、特にレアな光景でしょう。
伊予鉄道・大手町駅の基本情報
伊予鉄道高浜線大手町駅のダイヤモンドクロスでは、路面電車を優先しているため、少々踏切の待ち時間が長いようです。
路面電車は約15分毎にダイヤモンドクロスを通過します。そのため、大手町駅の踏切で待機していれば、交差の光景を頻繁に目撃することができるでしょう。
松山市路面電車の「大手町駅前」でもダイヤモンドクロスを観察できるため、路面電車を利用してみることもおすすめします。
住所 | 愛媛県松山市大手町1 |
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電話番号 | 089-948-3323 |
営業時間 | 7:00~20:30 |
アクセス | 松山市駅から電車で約1分 |
公式URL |
日本にあるダイヤモンドクロス③とさでん交通
とさでん交通の路面電車が複雑かつ美しく交差する「はりやま交差点」も、ぜひ一度見ておきたい日本の貴重なダイヤモンドクロススポットです。
3つの路面電車が交差する貴重なトリプルクロススポットでもあるので、レトロな路面電車が好きという人にも特におすすめです。
路面電車同士の平面交差
土佐の観光には欠かせない名スポット「はりまや橋」の近くにある、とさでん交通の路面電車ダイヤモンドクロス。繊細に交差している流線型の線路は、じっくり眺めたくなるアート作品のようになっています。
2つの路面電車が交差することが多いものの、稀に3つの路面電車が見事に交差する光景にも出会えるのです。
とさでん交通のダイヤモンドクロスの場所と見どころ
とさでん交通のはりやま交差点にあるダイヤモンドクロスの最大の見どころは、路面電車同士のトリプルクロスでしょう。
トリプルクロスは通常の運行ダイヤではお目にかかれないレア中のレアな現象です。そのため、全国の鉄道ファンが連日交差点に集まり、その奇跡的な光景を写真に収めようとしています。
また、最近ではトリプルクロスに関する看板が交差点付近に設置されました。クラウドファンディングによって全国のファンから資金を集めたのです。このダイヤモンドクロスに訪れた時には、ぜひこの看板も眺めてみてください。
とさでん交通の基本情報
とさでん交通の路面電車でダイヤモンドクロスを見たい時には、「はりやま橋停留所駅」で降りることをおすすめします。路面電車の交差部分は、電車に乗りながらでもよく見ることができるでしょう。
また、とさでん交通ではトリプルクロスを、お酒を飲みながら体験できるイベントや、鳥プロクロス関連のオリジナルグッズの販売なども行っています。トリプルクロスに興味がある人は、ぜひ実際に参加してみてください。
住所 | 高知県高知市はりまや町1-5 |
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電話番号 | 0570-088-103 |
営業時間 | 6:00~21:30 |
アクセス | 蓮池街通駅から電車で約1分 |
公式URL |
時代の流れで姿を変えたダイヤモンドクロス
現在では運行されていないものの、全国の鉄道ファンから愛されてきたダイヤモンドクロスにも注目が集まっています。その代表的なダイヤモンドクロスが阪急電車の西宮北口駅にあるダイヤモンドクロスなのです。
以下では、西宮北口駅のダイヤモンドクロスの独特の魅力や現在などに触れていきましょう。
阪急電車・西宮北口駅の平面交差
1920年に建設されたという阪急電車西宮北口駅には、その6年後に今津線と神戸線が交差する平面交差地点ダイヤモンドクロスが誕生しました。当時は国内唯一のダイヤモンドクロスだったのです。
大阪と神戸という活気のある町のの、労働者や学生などが押し寄せる駅として発展し、最盛期には一日に1,000本もの電車が走っていたようです。
通貨に1分12秒ほどかかるとされる巨大なダイヤモンドクロスは、大坂と神戸の人々にとって身近な存在でした。
かつてのシンボルは今は記念碑に
人口の増加と比例し、乗降客数も急増した西宮北口駅では、ダイヤモンドクロスの安全管理や駅内の混雑などが課題となりました。それらの課題を解決するために、1985年にダイヤモンドクロスは残念ながら撤去され、その2年後に新しい駅舎も誕生したのです。
しかし、旧西宮北口駅やダイヤモンドクロスを惜しむ声が、地元の人々や鉄道ファンから挙がり、旧駅舎とダイヤモンドクロスの記念碑が建てられました。記念碑の前にはダイヤモンドクロスのレールの一部が残されており、誰でも自由に見ることができます。
阪急電車・西宮北口駅の基本情報
現在の阪神電鉄西宮北口駅も、神戸本線と今津線の乗り換え駅として活躍しています。西宮市の中心エリアにある歴史の長い駅なので、鉄道ファンだけでなく西宮市民からも愛されているのです。
駅付近には商業ビルや観光地も集中しているため、駅を利用する観光客も多く、西宮市一の乗降客数を誇っています。また、「阪急西宮ガーデンズ前」という副駅名もある西宮北口駅は、地元の人々から「ニシキタ」という愛称でも親しまれています。
住所 |
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電話番号 | 0570-089500 |
営業時間 | 記念碑は24時間 |
アクセス | 阪神国道駅から電車で約2分 |
公式URL |
貴重な鉄道スポット「ダイヤモンドクロス」を訪れよう!
今回は、多くの鉄道ファンから愛されている全国のダイヤモンドクロスを取り上げました。かつては日本中にたくさんあったダイヤモンドクロスの数は、現在ではかなり希少なものとなっています。
現在残っているダイヤモンドクロスも、いつ廃止になってしまうか分かりません。そのため、鉄道が交差するスリルとダイナミックさを感じてみたい人は、ぜひ早めにダイヤモンドクロスを実際に電車に乗って通過してみてください。