長野弁(信州弁)はかわいい!長野県の方言のなまり一覧について紹介
長野県で使われている方言(長野弁・信州弁)には独特の音が語尾に付く特徴があり、聞いていて心が落ち着くかわいい表現が少なくありません。長野県の方言(長野弁・信州弁)の特徴や、主な長野県方言の意味・例文一覧を紹介していきます。
目次
長野の方言「長野弁(信州弁)」について紹介!
長野県は、日本のほぼ中央付近に位置しているエリアです。日本で最も多くの都道府県と隣接しており、海と接していない数少ない内陸県の一つでもあります。
その分、県内の大半は山林と盆地で占められており、標高2,000~3,000メートル級の日本アルプス(飛騨・木曽・赤石山脈)が広がる地形は「日本の屋根」とも呼ばれています。
長野県には「信州」という名称もあり、信州リンゴや信州そばなどの特産物が有名です。別荘地として名高い軽井沢や白馬八方尾根スキー場などのリゾート地も多く、観光スポットとしても人気があります。
長野県は日本随一の健康エリアでもあり、都道府県別の平均寿命ランキングにて男女ともに例年トップ3にランクインし続けています。
今や、長野県で生活している約200万人の人口のうち、およそ30%が65歳以上の高齢者です。長野県の高齢化は今後も進むと試算されており、現地では古風な方言(長野弁・信州弁)で話す年配の方が少なくありません。
そこで今回は、長野県の方言(長野弁・信州弁)の特徴や主な方言の意味・使い方の一覧をまとめてみました。日本トップクラスの移住希望者数を誇る長野県の方言に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
長野弁の特徴
長野弁(信州弁)は、東海東山方言に属している方言です。近隣県の方言の影響を強く受けているため、同じ長野県内でも地域差が大きいという特徴があります。
発声時の抑揚が全体的に大きく、語頭が高くなって語尾が下がりやすい傾向が見られます。また、「~だら」、「ずく」などユニークな方言がありながら、自分たちの使っている言葉が方言だと認識していない方々が多いと言われています。
長野弁の種類
長野県の方言(長野弁・信州弁)は、「北信方言」・「東信方言」・「中信方言」・「南信方言」・「奥信濃方言」の5種類に大別されます。
それぞれの長野方言は特定の地域でのみ使われていて、その区画をまとめると以下の表のようになります。
長野県の方言(長野弁・信州弁)の種類 | 方言が普及している地域と特徴 |
北信方言 | 上高井・上水内・岳南など長野県北部地域 新潟方言の影響が強い |
東信方言 | 上田・佐久など長野県東南地域 群馬方言の影響が強い |
中信方言 | 松本・北アルプス・諏訪など長野県中部地域 東海地方の方言の影響が強い |
南信方言 | 上伊那・木曽など長野県南部地域 東海地方の方言の影響が強い |
奥信濃方言 | 長野県北東部の栄村 新潟県魚沼地方の方言の影響が強い |
長野弁(信州弁)でよく使う方言と例文一覧
長野県は南北に約220kmも広がる大きな県であり、地域によって使われている方言が大きく異なります。同じ長野県民でも、生活地域の違う相手と話す時に方言の意味が分からなくて困ってしまうことが珍しくありません。
ここでは、主な長野県方言(長野弁・信州弁)の意味や例文一覧を紹介していきます。
「くれる」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「くれる」は、標準語で「あげる」という意味です。主に南信州地域で使われています。
一つの言葉で標準語の「貰う」と「与える」の両方の意味を兼ねているため、「~をくれといて」と言われると違和感を覚える方が少なくありません。何かを「渡す」動作を意味する方言と覚えれば良いでしょう。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | 水槽の魚に餌くれといて。 |
標準語での意味 | 水槽の魚に餌あげといて。 |
「〜だら?」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「~だら」は、標準語で「~だよ、~だよね」という意味です。主に南信州地域で普及しており、非常に頻繁に使われます。
文末につける際に語尾のイントネーションを下げると平叙文になり、上げると疑問文になります。「汗だらだらだよ!」を長野県の方言(長野弁・信州弁)に変換すると「汗だらだらだら!」となり、ダジャレを言っているように聞こえます。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | 君もこれやるだら? |
標準語での意味 | 君もこれやるでしょ? |
「べちゃる」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「べちゃる」は、標準語で「捨てる」という意味です。長野県全域で普及していますが、主に南信州地域で使われています。
「びちゃる」、「ぶちゃる」などの発音もあり、初見では全く意味を想像できないでしょう。「喋る」の業界用語の「べしゃる」と誤解しないように気をつけてください。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | それ、べちゃっといて。 |
標準語での意味 | それ、捨てといて。 |
「ずく」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「ずく」は、標準語で「やる気、辛抱強さ」を表す言葉です。長野県全域で使われており、長野弁を代表する定番表現の一つと言えます。
「ずく」は何らかの行動を起こす際に必要となるエネルギーのようなものであり、相手を鼓舞する時に「ずくを出せ!」という使い方をします。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | このずく無しが! |
標準語での意味 | この根性無しが! |
「やぶちゃ」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「やぶちゃ」は、標準語で「みんな」という意味です。長野県全域で使われています。
「やぶっちゃ」と発音する地域もありますが、意味は同じです。いきなり「やぶちゃ」と言われると、お茶の種類と勘違いしてしまう方が少なくありません。飲み物ではないので、ご注意ください。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | やぶちゃで遊びに行くしない? |
標準語での意味 | みんなで遊びに行くよね? |
長野弁(信州弁)の面白い方言と例文一覧
長野県の方言(長野弁・信州弁)は、喋る時の訛り方が独特で思わず笑ってしまうような表現が少なくありません。
ここでは、訛り方が面白い長野県方言(長野弁・信州弁)の意味や例文一覧を紹介していきます。
「おはよーござんす」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「おはよーござんす」は、標準語で「おはようございます」という意味です。長野県全域で使われています。
お礼を言う時には、「ありがとーござんした」と表現します。ふざけているように聞こえますがれっきとした敬語方言であり、公の場でも使用可能です。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | 田中さん、おはよーござんす。 |
標準語での意味 | 田中さん、おはようございます。 |
「やくやく」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「やくやく」は、標準語で「わざわざ」という意味です。長野県全域で使われています。
「やく↑やく↓」というイントネーションが小気味良く聞こえるため、会話時に快活な気分になれます。意味や用途を覚えたら、ぜひ自分でも使ってみてください。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | やくやくありがとう! |
標準語での意味 | わざわざありがとう! |
「わにる」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「わにる」は、標準語で「照れる、はにかむ」という意味です。長野県全域で使われています。
ワニの真似をして強気に振る舞うことかと勘違いしがちですが、意味は真逆です。恥ずかしがっている子供に対して使う機会が多いですが、大人に対して使う場合もあります。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | 誉められるとわにるよ。 |
標準語での意味 | 誉められると照れるよ。 |
長野弁(信州弁)のかわいい方言と例文一覧
長野県の方言(長野弁・信州弁)の中には、優しい気持ちになれるようなかわいいイントネーションの表現がたくさんあります。
ここでは、かわいい長野県方言(長野弁・信州弁)の意味や例文一覧を紹介していきます。
「いただきました」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「いただきました」は、標準語で「ごちそうさまでした」という意味です。長野県全域で使われています。
食事前に発声する「いただきます」と対応付けた方言なので、意味は誰でもわかるでしょう。よその地域に住んでいる方にとっては親父ギャグのように聞こえてしまいますが、長野県民は大まじめに挨拶しているので笑わないようにしてください。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | いただきました! |
標準語での意味 | ごちそうさまでした! |
「〜だに」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「~だに」は、標準語で「~だよ」という意味です。主に南信州地域で使われています。
ボクシング漫画・はじめの一歩に登場する猫田銀八氏の口癖であり、マンガ好きな方にとってはお馴染みの方言です。音の響きが非常に心地よく、思わず自分も使ってみたくなります。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | ああ、そうだに。 |
標準語での意味 | ああ、そうだよ。 |
「ほぉけえ?」
長野県の方言(長野弁・信州弁)の「ほぉけぇ?」は、標準語で「そうだっけ?」という意味です。長野県全域で年配の方がよく使います。
「ほう」は「そう」の音が訛ったものであり、「そうでしょ?」と確認する時は「ほうずら?」と言います。「ほぉけぇ」は「包茎」と発音が似ているので人前で言われるとドキッとしてしまいますが、決して下ネタではありません。
長野県方言(長野弁・信州弁)での例文 | えぇ!?ほぉけぇ? |
標準語での意味 | えぇ!?そうだっけ? |
長野弁(信州弁)に変換するとグッとくる告白フレーズ3選
好きな人に自分の想いを伝える時には、雰囲気作りが大切です。
二人の距離感を縮めるために、標準語ではなく方言で告白してみるのもおすすめ。長野弁(信州弁)は親しみやすい方言なので、自分の気持ちをストレートに表現できる魅力があります。
ここでは、長野弁(信州弁)に変換すると標準語より心に響く名セリフ一覧を紹介していきます。
1.「君のことが好きだから」
意中の相手と交際したいなら、「好きだ」という気持ちを正直に伝えましょう。
「君のことが好きだから」を長野県方言に変換すると、「君のこと好きだもんで」になります。
「~だもんで」は「~だから」を意味する方言で、標準語より健気な印象を与えます。はにかみながら囁けば、相手の心を射止めることが出来るでしょう。
2.「付き合うってことで良いかな?」
愛の告白をする時、相手の返答を先回りするのも交渉テクニックの一つです。
「付き合うってことで良いかな?」を長野県方言に変換すると、「付き合うってことでいいかや?」になります。
「~かな?」を「~かや?」に変えるだけで、表現が柔らかくなって嫌味が無くなります。相手に安心感を与える効果もあり、成功率が上がることでしょう。
3.「〇〇に行こうよ」
二人の仲を深めたい時には、デートに誘って人気エリアに出かけましょう。
「○○に行こうよ」を長野県方言に変換すると、「○○に行きまいか?」になります。
「~しまいか」は「~しようよ」の方言。野武士のような口調で勧誘されたら、思わず笑ってOKしてくれるはずです。
長野県の出身者と長野弁(信州弁)で方言トークしてみよう
今回は、長野弁(信州弁)の特徴や主な方言の意味・例文一覧を紹介いたしました。
同じ長野県内でも地域によって様々な表現の方言があり、知れば知るほど奥深さを感じます。長野への旅行・移住を検討している方は、ぜひ本記事を参考にして長野県方言を勉強してみてください。