廃墟遊園地!日本国内の閉園した遊園地やテーマパークを紹介
日本国内には、閉園後に放置されて廃墟と化した遊園地・テーマパークが存在しています。不気味な佇まいから心霊スポットの噂も広まっていて、思わず探検したくなる魅力があります。廃墟化した遊園地・テーマパークの情報や、現地に行く際の注意点などをまとめてみました。
目次
日本国内の閉園した廃墟遊園地・テーマパークを紹介!
皆さんは「廃墟遊園地」というジャンルの探索スポットをご存知でしょうか?
日本国内には、経営会社の倒産や事業計画の変更などの理由により、放置されて廃墟化した病院やホテルが存在します。
その中には、遊園地やテーマパーク等のアミューズメント施設もあります。通常、閉園した遊園地・テーマパークは取り壊されて更地になるものですが、何らかの理由によってそのまま廃墟化するケースもあるのです。
かつては大勢の利用者で賑わっていたであろう夢の国が、閉園によって無人の空間と化してしまった廃墟遊園地。まるで異次元に迷い込んだようなスリル・無常観を味わえるため、廃墟マニアの間で高い人気を誇っています。
そこで今回は、日本国内の閉園した廃墟遊園地・テーマパークをまとめてみました。廃墟地を観光してみたい方は、ぜひ参考にしてください。
廃墟化した遊園地・テーマパーク
1990年代のバブル崩壊後には多くの企業が資金繰りに行き詰まり、廃墟遊園地・テーマパークが誕生する切っ掛けとなりました。
長年風雪に晒されてボロボロになったアトラクションの残骸を見ていると、資本主義社会の闇を痛感させられます。
ここでは、閉園後に廃墟化してしまった日本国内の遊園地・テーマパークを見ていきましょう。
北海道の「グリュック王国」
グリュック王国は、北海道帯広市にある廃墟遊園地・テーマパークです。バブル景気真っ只中の1989年に、株式会社ぜんりんレジャーランドによって設立・運営されていました。
中世ドイツをモチーフにした王国風のホテル・観覧車などを有し、開園当初はたくさんの利用客で賑わっていました。しかし、バブル崩壊に伴う入場者数の減少やアトラクションの莫大な維持費がネックとなり、2007年に閉園してしまいました。
土地・建物の競売計画も頓挫し、閉園から10年以上経った現在でも、廃墟と化したグリュック王国の跡地が放置されています。敷地内は立ち入り禁止になっているため、無断で侵入すると逮捕される恐れがあります。現地に行ったら、遠くから眺めるだけにしてください。
住所 | 北海道帯広市幸福町東6線 |
開園/閉園 | 1989年7月1日/2007年2月5日 |
アクセス | 帯広空港から徒歩約30分 |
公式URL | http://web.archive.org/web/20030610103022/www.gluck-oukoku.co.jp/ |
宮城県の「化女沼レジャーランド」
化女沼レジャーランドは、宮城県古川市にある廃墟遊園地・テーマパークです。不動産会社・古川商会の後藤孝幸氏が、地元の人々を勇気づけるために土地を整備して1979年に開園。当初は「化女沼保養ランド」という名称でした。
観覧車・メリーゴーランド・ホテル・野外コンサート場まで備えた総合アミューズメント施設には、年間数十万人もの人々が集う夢の国として人気を博していました。しかし、バブル崩壊や交通の便の悪さがたたり、来場者数が急激に減少。2001年に閉園してしまいました。
後藤氏は「資金さえあれば再開したい」という想いを今でも抱いており、園内の設備はそのまま残存しています。夢を引き継いでくれる資産家を募集中なので、最低でも5億円以上の設備投資費を準備できる方は申し込んでみてはいかがでしょうか。
住所 | 宮城県大崎市古川小野遠沢10-39 |
開園/閉園 | 1979年/2001年10月 |
アクセス | 東北自動車道・長者原SAスマートICから約2km |
公式URL |
新潟県の「新潟ロシア村」
新潟ロシア村は、新潟県阿賀野市にある廃墟遊園地・テーマパークです。1993年当時、新潟中央銀行頭取だった大森龍太郎氏の融資プロジェクトのもと、ロシアとの文化交流を目的に設立されました。
スーズダリ教会やマンモスの実物大レプリカなど、ロシアの魅力を伝えるたくさんのモニュメントが作られました。しかし、来園者数の伸び悩みや経営銀行の破綻などが原因となり、2003年に一時休業。翌2004年に閉園が決定しました。
しばらく放置されていましたが、廃墟化した施設内で無断侵入・放火事件が発生したため、大部分は撤去されました。ごく一部のモニュメントだけが現存しており、廃墟マニアの間では心霊スポットとして注目されています。
住所 | 新潟県阿賀野市笹岡1956-82 |
開園/閉園 | 1993年9月/2004年4月 |
アクセス | 神山駅から徒歩約1時間30分 |
公式URL | https://web.archive.org/web/20040202073059/http://www.niigata-inet.or.jp/nrv/ |
山梨県の「ガリバー王国」
富士ガリバー王国は、山梨県南都留郡富士河口湖町にある廃墟遊園地・テーマパークです。新潟ロシア村と同じく、新潟中央銀行頭取の大森龍太郎氏が手掛けていた融資プロジェクトの一つ。ガリバー旅行記をモチーフにしており、巨大ガリバー像や迷路などのアトラクションが話題を呼びました。
しかし、富士ガリバー王国が当時あった場所(上九一色村)はオウム真理教のサティアン所在地でもあり、風評被害から来場者数が減少。経営銀行の破綻もあって、2001年に閉園してしまいました。
跡地は放置され、廃墟スポットとして世間の関心を集めました。現在では不動産会社によって買い取られ、更地化しています。
住所 | 山梨県南都留郡富士河口湖町 |
開園/閉園 | 1997年7月26日/2001年10月28日 |
アクセス | 富士急ハイランド駅から徒歩約5時間 |
公式URL | https://web.archive.org/web/20000415001446/http://www.gulliver.gr.jp/index.html |
千葉県の「行川アイランド」
行川アイランド(なめがわアイランド)は、千葉県勝浦市にある廃墟遊園地・テーマパークです。房総半島の自然を活かしたリゾート施設として開発が進められ、1964年に開園。フラミンゴやアシカのショーが大好評でした。
しかし、東京ディズニーランドとの競合やバブル崩壊などの影響で売り上げが大幅に減少。近隣住民に惜しまれつつも、2001年に閉園してしまいました。
その後は、最寄りの無人駅・行川アイランド駅とあわせて、廃墟マニアの間で話題のスポットとして定着。2018年に開発計画が決まり、2020年から勝浦シーサイドパークリゾート(仮称)が跡地に建てられる予定です。
住所 | 千葉県勝浦市浜行川606 |
開園/閉園 | 1964年8月13日/2001年8月31日 |
アクセス | JR外房線・行川アイランド駅徒歩4分 |
公式URL | http://web.archive.org/web/20010721221942/http://www.party-island.gr.jp/ |
滋賀県の「甲賀ファミリーランド」
甲賀ファミリーランドは、滋賀県甲賀市郡甲西町にある廃墟遊園地・テーマパークです。忍者の里・甲賀の魅力を活かしたアミューズメント施設で、園内には忍者屋敷・観覧車・メリーゴーランドなどのアトラクションがありました。
オープン当初は大人気でしたが、交通の便の悪さから徐々に客足が遠のき、1985年に閉園してしまいました。
その後は園内の設備が放置され、風が吹くたびに自然と回る不気味な観覧車が話題に。心霊スポットとして多くの廃墟マニアが訪れるようになり、安全のために大半のモニュメントが撤去されてしまいました。
住所 | 滋賀県甲賀市郡甲西町 |
開園/閉園 | 1970年頃/1985年頃 |
アクセス | 三雲駅から徒歩約1時間20分 |
公式URL |
休園中の廃墟化した遊園地・テーマパーク
多くの廃墟遊園地・テーマパークは、すでに閉園していて親会社の経営権も消失しています。
しかし、中には一時休園状態になっていて、将来的にはサービスを再開する可能性のあるものもあります。
ここでは、日本国内にある現在休園中の廃墟遊園地・テーマパークを見ていきましょう。
栃木県の「ウェスタン村」
ウェスタン村は、栃木県日光市にある廃墟遊園地・テーマパークです。大高企業株式会社代表取締役社長の大南志津子氏らが、1973年に西部開拓時代のアメリカをモチーフにした施設をオープン。SL機関車・ラシュモア山のレプリカ・ウェスタンショーなど、多彩なアトラクションが人気を博していました。
しかし、足利銀行の経営破綻を契機とした鬼怒川温泉の空洞化などを原因に客足が遠のき、経営会社の資金繰りが悪化。2006年12月以降、現在に至るまで長期休園が続いています。
そのまま放置された園内は廃墟化しており、古びた建物や壊れかけのカウボーイ人形が残存しています。時間が止まったアメリカ西部の街並みを散策していると、ゲームの世界に入り込んだようなスリルを楽しめます。
住所 | 栃木県日光市栗原315-1 |
開園/休園 | 1973年10月/2006年12月 |
アクセス | 新高徳駅から徒歩約10分 |
公式URL | https://web.archive.org/web/20081029023339/http://www.western-mura.co.jp/ |
廃墟化した遊園地・テーマパークの楽しみ方
サービスが提供されていない遊園地・テーマパークに行って何が楽しいのかと不思議に思う方もいるでしょう。
廃墟化した遊園地・テーマパークの最大の魅力は、リアルな歴史を体感できることです。大勢の利用客で賑わっていたであろう施設が閉園後に廃墟となった空虚な空間には、人生の哀しみが広がっています。設備の風化・崩壊具合を見ているだけでも、懐かしさや時の流れの残酷さを学べます。
また、遊園地・テーマパークの跡地にポツンと一人だけ立っていると、世界中の人間が消失したような無常観・パラドックスも感じます。好きなように想像力を膨らませることも、廃墟化した遊園地・テーマパークの楽しみ方の一つです。
廃墟化した遊園地・テーマパークに行く時の注意点
廃墟化した遊園地・テーマパークの多くは、野ざらしされているだけであって一般開放されている施設ではありません。不用意に入り込むと、予期せぬトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
ここでは、閉園した廃墟遊園地・テーマパークに行くときの注意点を解説していきます。
廃墟遊園地の場所や危険な場所を把握しておく
一つ目の注意点は、危険な場所に近づかないことです。
廃墟化した遊園地・テーマパークでは、施設のメンテナンスが行われていません。セメントがもろくなっている箇所に足を踏み入れると、足場が崩れて上階から転落したり、落下してきたオブジェクトに潰されたりする危険性があります。
また、山中では毒蛇やヒル、クマなどの生物と出くわすリスクもあります。あらかじめ、園内の危険な場所をチェックしておきましょう。
立ち入り禁止の場合は入らない
二つ目の注意点は、立ち入り禁止区域に無断で入らないことです。
たとえサービスを提供していない施設といえども、管理会社は土地の所有権まで破棄しているわけではありません。部外者の立入禁止を明確に示している看板を無視して勝手に入れば、「建造物侵入罪」に該当し逮捕される可能性があります。
どうしても園内に入って写真を撮りたい場合は、事前に管理会社に連絡して入園許可を取っておきましょう。
複数人で行く
三つ目の注意点は、なるべく複数人で行くことです。
一人で行くと怖いからという理由ではなく、安全のためです。廃墟化した遊園地・テーマパークでは、どのような事故が起きるか分かりません。
万一園内で怪我をすると、取り返しのつかないことになる恐れがあります。助けを呼べるように、パートナーを同伴させるべきです。
破壊行為をしない
四つ目の注意点は、迷惑行為をしないことです。
施設の周辺で騒音をたてないのはもちろんのこと、ゴミを捨てていくのもNGです。また、アトラクションを破損させたり物品を無断で持ち帰ったりすれば、器物損壊罪が適用されて多額の賠償金を請求される恐れがあります。
大火事につながりかねない火器の使用も厳禁。廃墟化していても公の場であることを自覚してください。
廃墟化した遊園地・テーマパークへ行く時のおすすめの持ち物
日本国内の閉園した廃墟遊園地・テーマパークを探索する際は、必要最低限の装備品を前もって用意しておきましょう。
軍手・マスク・タオル等の小物を携帯し、怪我を防止するために長袖・長ズボンの服装を心掛けてください。動きやすい恰好がベストですが、なるべく靴底の厚いシューズを履いていった方が良いでしょう。
夜間に訪問する場合は、懐中電灯も必須です。スマホのライトでも明かりになりますが、バッテリーが切れると緊急時の連絡手段が無くなるので電池残量に注意してください。
害虫が苦手な方は、虫よけスプレーなども持参しておくと良いでしょう。ごくまれにホームレス等の不審者が園内に住み着いている場合もあるので、襲われた時のために護身用の武器も忍ばせておくと安心です。
閉園して廃墟化した遊園地・テーマパークを見に行こう
今回は、日本国内の閉園した廃墟遊園地・テーマパークや現地に行く際の注意点などを紹介いたしました。
廃墟化した遊園地・テーマパークでは、作り物のお化け屋敷には無い天然のスリルを味わえます。廃墟スポットに興味のある方は、ぜひ本記事を参考にしてお気に入りのエリアを探してみてください。